名古屋市守山区小幡1 「慶生壽龍神」

小幡中の「天王社」から東に向かいます。
道はやがて県道15号線(名古屋多治見線)にぶつかるのでそこは右へ、その先の瀬戸街道方向に向かいます。

f:id:owari-nagoya55:20200313210235j:plain 名鉄瀬戸線の小幡北口ターミナルが見えてきたら、その前を左右に延びる道が瀬戸街道です。
瀬戸街道を左に進みます。
それにしてもお洒落な駅前になったもので、近くには焼き鳥で一杯ひっかけられるお店も見かけるし、我が町に比べるとなんとも羨ましい。

f:id:owari-nagoya55:20200313210259j:plain 瀬戸街道から東の瀬戸方向の眺め。
気のせいか普段の通りに比べ、妙に車も人も往来が少なくないかい?
今回の目的地の守山区小幡1丁目「慶生壽龍神」はこの道を歩き始め、最初に現れた横道を左に入ります。

f:id:owari-nagoya55:20200313210325j:plain 横道を左に入るとご覧の様な眺め、静かな住宅街が続きます。
ご覧のように細い路地が続き駐車スペースはありません。
この写真の左側に目指す「慶生壽龍神」が見えています。
左に一本の巨木、看板の陰に隠れてしまう程小さな社がそこにはあります。

f:id:owari-nagoya55:20200313210347j:plain 御神木の全景、
表面は苔むし、歳月の流れを感じさせます。
住宅地に唯一残されたこの木の樹齢がいかほどなのか推定も出来ませんが、瀬戸街道からほど近い場所でこの地の変貌を見続けた木である事は事実です。
その袂に小さな社が祀られています。

f:id:owari-nagoya55:20200313210414j:plainこの木が仮に樹齢100年として、当時のこのあたりはここから東に一面に田畑が広がり、南に矢田川はありますが僅かに標高が高いことから田畑を潤す水は溜池が主となります。
そうした事から雨を司る龍神が祀られていきますが、ここもその一つなのかも知れません。

f:id:owari-nagoya55:20200313210437j:plainいつ頃どなたが祀ったものなのか「慶生壽龍神」の詳細は全く分かりませんが、水にまつわる何かの出来事があったのでしょう。
それともこの木には古くから龍が住んでいるのでしょう。

f:id:owari-nagoya55:20200313210457j:plain 本来は一区画全面駐車場としたかったのでしょうが、御神木と社の存在がそれをさせなかったのでしょう。それだけこの龍神様はこの辺りでは認知されている証なのかもしれません。
フェンスで囲われた小さな「慶生壽龍神」、看板で社の存在は遠目に分かりませんが、大きく枝を張った一本の木はここが特別な場所であることを主張しています。

f:id:owari-nagoya55:20200313210519j:plain 駐車場のフェンスの隙間から板宮作りの社側面の眺め。
通りに社名は掲げられてはいませんが、この位置から見ると御神木と社後方の僅かな隙間に「慶生壽龍神」と書かれた木札が立てかけられています。
写真に収めるには苦しい場所ですが、社の足の辺りに「龍神」の文字が読み取れます。

供えられた榊は生き生きとしており、現在も面倒を見る方がお見えのようです。
個人で祀られたものか、町内で祀られたものなのか定かにはなりませんが、龍神を拝みに来られる方がいる限り、全面駐車場にされることはないでしょう。
せめて、ここに龍神を祀る必要があった出来事が掲げられていると、この小さな社の意味が地域に浸透していくのかも知れません。
何事も動機があるはずです。

「慶生壽龍神
創建 /   不明
祭神 /  不明
住所 / 名古屋市守山区小幡1-1-29
公共機関アクセス /  名鉄瀬戸線「小幡」下車 徒歩2~3分
小幡中の​天王社から徒歩で10分ほど