『天王社』名古屋市守山区大字下志段味

名古屋市守山区大字下志段味字長戸  「天王社」

60年代には田畑が一面に広がっていたこの辺り。片側1車線の流れの悪い一本道の印象が強かった。

f:id:owari-nagoya55:20200504114815j:plainそれも高速の建設や県道15号線の拡幅、近年では守山スマートICの整備などが進み、大型スーパーの建設計画もあり今も変わりつつある。
かつては田畑が広がっていた光景から、宅地化に伴い緑が残るお洒落な家並みが広がっています。

f:id:owari-nagoya55:20200504114839j:plain守山スマートICの東に庄内川左岸に注ぐ長戸川が流れています。
長戸川に架かる天王橋の手前、「下志段味」交差点の角に天王社は鎮座しています。

f:id:owari-nagoya55:20200504114900j:plain周辺には何もなく、信号待ちで止まると赤い社は嫌でも視界に入る程。

f:id:owari-nagoya55:20200504114929j:plain真新しい社標や社など、この地の急速な変貌を物語るようでもあります。
とはいえこうして社標を掲げているだけでもありがたいもの。
外観は守山周辺で見かける天王社の流れを踏襲したもので、瓦葺の覆屋の下に板宮造の小さな本殿が祀られています。

f:id:owari-nagoya55:20200504114949j:plain現在の祭神ははっきりしないけれど、神仏分離以前、神仏習合時の牛頭天王を祭神とするのでは?ないかと思われます。
この天王社がいつ頃からここにあるのか、或いは移ってきたのか定かではありません。

1891年(明治24)頃の地図には、現在と橋の名が同じだったのか分からないけれど、ここに橋は架けられています。
立派な橋に変わると古い名は消えていく、橋の名は地域の移り変わりや地形を伝える場合もあり、古い地名の由来と似ている。
とはいえ新しく綺麗な橋に「土橋(どばし)」とか受け継いでもお洒落じゃないですからね、変わるのは仕方ないか。
この地域の急速な開発によって影響を受けた石仏や寺社、古墳も多いのかも知れない。
これだけ便利で快適な住環境なのだから、それもやむ無しなのだろう。

天王社
創建 / 不明
祭神 / 不明
住所 / ​名古屋市守山区大字下志段味字長戸