『高御堂古墳』

高御堂古墳
貴船神社境内から出土した神領銅鐸、その銅鐸を貴船神社に変わり保管するという瑞雲寺から北に徒歩2~3分のところに高御堂公園があります。

f:id:owari-nagoya55:20200608093229j:plain公園北側にこんもり盛り上がって木々が生い茂る一画があります。
緑を残し自然と親しめるいい公園だね、と思っていた。

f:id:owari-nagoya55:20200608093254j:plain公園北側の歩道沿いのフェンスの先に「高御堂古墳」の石標を見付けた。
このこんもりは古墳のようです。
銅鐸ついでにひと回りしてみました。

f:id:owari-nagoya55:20200608093318j:plain公園西側まで来ると春日井市教育委員会の「高御堂古墳」の解説板があった。
それによれば春日井市唯一の前方後円墳だそうな。
その年代は古墳時代(300~700年)に作られ、詳細な年代までは特定できていないようです。
発掘調査から古墳の長さは63㍍で後方の幅が38㍍、高さが約7㍍、前方が幅29㍍高さ約5㍍だったようで、現在の姿は復元されたものらしい。
後方部は3段、前方部は2段の平坦部分があり、そこ壺型の埴輪が置かれていたとされます。
埋葬者や埋葬品は調査されていないので分からないようです。

f:id:owari-nagoya55:20200608093341j:plainこのこんもりは川砂と粘土で盛り上げられ、墳丘斜面に川原石(当然ながら庄内川だろう)を使い葺石として敷き詰めたようで、古墳周囲は溝に囲われていたようです。
解説板あたりから見渡すと奥に向け高くなり、前方後円墳の形状がイメージできます。

f:id:owari-nagoya55:20200608093403j:plain石槨内部は発掘調査がされていないけれど、鏡や玉が埋葬されていると考察されるそうです。
過去を紐解く事業は景気に影響しない、大盤振る舞いの予算もこうした方向にはつかないのだろう。

f:id:owari-nagoya55:20200608093423j:plain後方(東側)に回り込むと周溝の面影を強く留めています。
町名の堀ノ内由来もこうしたところから来ているかもしれません。

気になったのが周辺の「まむしにちゅうい」の看板です。
これを見てしまうと迂闊に近づく気にはなれなくなる、無口な🐍も同じ気持ちだろう。
公園内にこの看板、自然が残っているという事ですが、鉄砲玉の子供達から目を離せないかもしれない。

高御堂古墳
築造時期 / 古墳時代(300~700年)
古墳形式 / 前方後円墳
住所 / ​春日井市堀ノ内町5-11-1(高御堂公園内)
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