「平坂熊野神社」雲竜の天井画に隠れる八咫烏見付けられるかな?

西尾市平坂町熊野 『平坂熊野神社
三河一色諏訪神社から車で国道247号線を北上、県道383号線の平坂港東交差点を右折、200㍍程直進した左側の平坂熊野神社の参拝者駐車場に到着。諏訪神社から20分程の移動時間。

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熊野神社境内全景。
この広い境内の一部が駐車場、パーキングの心配なしに安心して参拝が出来る。

f:id:owari-nagoya55:20210315182837j:plain正参道の鳥居全景。
石の明神鳥居と左に由緒書きがあります。

f:id:owari-nagoya55:20210315182853j:plain鳥居に掲げられた「熊野神社」扁額。

f:id:owari-nagoya55:20210315182909j:plain由緒書き
熊野神社
祭神 / 伊邪那美神命 速玉之男神 事解之男神
由緒 / 弘治二年、当地開拓の際、羽塚村より遷座鎮守神として祀る。明治五年10月村社に列し、同四十年十月神饌幣帛料供進社に指定。

弘治二年は1556年にあたる、道三が長良川で討死、明智城が落城するなど目まぐるしく動いた戦国の時代にあった。その年に現在の鎮座地から少し東の羽塚村から遷座したという。
創建が定かにならない歴史のある神社。

f:id:owari-nagoya55:20210315182925j:plain境内は南北に広い社地を持ち、駐車場のある南側にニノ鳥居と手水舎がある。
そこから一段上がって本殿域が広がります。

f:id:owari-nagoya55:20210315182953j:plainニノ鳥居、石造りで控え柱の付いた両部鳥居。
そこから緩い石段を上った先が拝殿。

f:id:owari-nagoya55:20210315183011j:plain正面に拝殿、右に神楽殿、拝殿左に末社が見える。

f:id:owari-nagoya55:20210315183028j:plain境内右に玉垣で囲われた1本の木がある、若い木のようですが、これ御神木だろうか。

f:id:owari-nagoya55:20210315183044j:plain石段を上がった右側に伊勢神宮遥拝所。
石の神明鳥居と灯篭もあり、遥拝所としては立派じゃないだろうか。
この先がお伊勢さん方向。

f:id:owari-nagoya55:20210315183059j:plain境内右に高床で入母屋瓦葺の見るからに新しい神楽殿
2019年、津島社とともに建て替えられたもの。

f:id:owari-nagoya55:20210315183116j:plain境内左に社務所とくまの会館。

f:id:owari-nagoya55:20210315183133j:plain境内正面に目を向ける、こちらも綺麗な拝殿です。
入母屋で破風が施された向拝の付く拝殿は重厚感のある佇まい。
左に流造の末社、右にも切妻の社殿があります。

f:id:owari-nagoya55:20210315183148j:plain拝殿斜景。
2014年、約150年ぶりに本殿遷座祭が執り行われ、拝殿もそれに伴い建て替えられたもの。
この拝殿、人目を引くオラオラ感満載の光輝く飾りはないけれど、棟瓦から始まり、向拝下の透かし彫りや木鼻等至る所に龍が描かれている。こうした拘り方の建物は見ていても楽しい。

f:id:owari-nagoya55:20210315183203j:plain拝殿前の狛犬
リフレッシュされた伽藍の中、一番キャリアを持っているかもしれない。
奉納年を見忘れたけれど、建て替えから7年程でこの貫禄はないだろう。

f:id:owari-nagoya55:20210315183219j:plain向拝の龍達。

f:id:owari-nagoya55:20210315183237j:plain木鼻の龍は迫力があり、斗供の手先構造や飾りにしてもコンクリートにはない作り手の拘りが伝わってきます。

f:id:owari-nagoya55:20210315183253j:plainここにも。

f:id:owari-nagoya55:20210315183310j:plain熊野神社扁額。
祭神は伊邪那美神命、速玉之男神、事解之男神
伊邪那美神命は古事記日本書紀の記述によれば、伊邪那岐命夫婦の契をかわし、日本で初めて男女の結婚の道を興された「むすびの神」として崇められ、親・兄弟・親類・友人・同僚・隣人等、全ての人達とも、仲良く結び合っていけるよう導いて頂ける神さまです。

外観の飾りに見惚れていると神職の方が外から戻られ、「拝殿の天井絵も是非見てほしい」とわざわざ扉を開け中まで案内してくれました。

f:id:owari-nagoya55:20210315183328j:plain写真撮影のお許しを頂き拝殿内と天井絵を撮らせて頂いた。
木の香漂う新しい拝殿は当然ながらピカピカです。
これから年を重ねるごとに木の表情は一層深みを増していきます。
拝殿内の両脇に御神体を守護する木像の右大臣、左大臣が安置されています。

f:id:owari-nagoya55:20210315183345j:plain格子天井の中央に雲竜図が描かれ、こちらを睨む龍の視線がある。

f:id:owari-nagoya55:20210315183401j:plain荒々しい龍に見えますがタッチや彩色はとても繊細に描かれています。
淡い色合いや線が出る様に写真は少し強調していますが、それでも実物の味わいとはかけ離れているようです。実物を是非ご覧ください。
さて、この天井画には「八咫烏」の隠し絵が施されています。
熊野神社の神紋「八咫烏」はどこに描かれているでしょう。
一番最後に拡大写真を貼っておきます。

f:id:owari-nagoya55:20210315183417j:plain拝殿右の切妻の社殿は津島社。
2019年の神楽殿建て替えとともに新たに建て替えられたものです。
木の色合いはまだ〃新しい。

f:id:owari-nagoya55:20210315183432j:plain津島社の狛犬も2019年の新米という事はないだろう。
阿形の表情はにこやかに笑ってないかい。

f:id:owari-nagoya55:20210315183451j:plain津島社扁額。木の香が伝わってくるようだ。

f:id:owari-nagoya55:20210315183508j:plain板宮造りで高欄が付いた津島社本殿。
ここまで綺麗だと参拝していても気持ちがいいものです。

f:id:owari-nagoya55:20210315183524j:plain拝殿左の末社
これらは近年の建て替えの対象ではなかったのかな、若干年季が入っているようです。

f:id:owari-nagoya55:20210315183540j:plain流造の三社。
右から神明社と御嶽社の相殿、中央が猿田彦社、左が秋葉社と多度社の相殿。

f:id:owari-nagoya55:20210315183559j:plain末社から更に左に向かう参道があり、そこにも鳥居が建っていた。

f:id:owari-nagoya55:20210315183615j:plainさて「八咫烏」見付けられたかな、神の使いはここに描かれています。
2021/1/15


平坂熊野神社
創建 / 不明 1556年(弘治2)羽塚村より遷座
祭神 / 伊邪那美神命、速玉之男神、事解之男神
境内社 / 津島社、神明社、御嶽社、猿田彦社、秋葉社、多度社
住所 / 愛知県​西尾市平坂町熊野45
三河一色諏訪神社から車アクセス / 国道247号線を北上、県道383号線「平坂港東」交差点を右折、200㍍程直進した左側、​所要時間20分程

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