長野県戸隠 鏡池

鏡池
戸隠では知名度の高い絶景スポットとして知られている。
鏡池へは以前記載した「戸隠 蕎麦処 そばの実」の前から県道36号線を左に進んで10分程の所にある。
幅員の狭い対面通行の山道で、途中に一部すれ違いの難しい場所もあり、バックや幅寄せが苦手な向きには厄介な道かもしれません。

f:id:owari-nagoya55:20210914061136j:plainそんな山道を抜けると前方が開け、右手に湖が見えてきます。
鏡池到着。
ここには「どんぐりハウス」というガレットを提供するレストハウスがあり、駐車はその前かもう少し奥に進んだ左側に広い駐車場があります。
広々とした奥の駐車場から歩いても鏡池まではたかが知れています。
写真は鏡池の湖畔に建つ周辺案内図。

f:id:owari-nagoya55:20210914061153j:plainここから眺める戸隠連峰はなかなか見ごたえがあり、紅葉の時期などは山々と周囲の紅葉が湖面に映りこみ絶景の写真スポットとして賑わうそうだ。
この鏡池は天然の湖ではなく人造湖
この写真の左側は人工的な堰堤が築かれています。
戸隠山を撮るなら堰堤側に進むと全景が入ると思いますが、そうしたところは人が集まります。
この日も山を撮影しようと結構な人がカメラを構えていました。

f:id:owari-nagoya55:20210914061210j:plain鏡池左側から見る戸隠連峰
尖った頂が続く山が西岳(標高2053㍍)で、左に見える標高1980㍍の第三峰から、標高1981㍍の第二峰、標高1989㍍第一峰と続き、中央の三角形のピークが標高2030㍍の本院岳で、そこから右に標高1900㍍の八方睨、同1904㍍の戸隠山、同1882㍍の九頭龍山と連なっています。

f:id:owari-nagoya55:20210914061227j:plain少し右に視線を移すと八方睨から戸隠山、九頭龍山が望める。
滞在中は今一つ快晴に恵まれなかったけれど、戸隠神社を参拝し、御神体戸隠山をこうして眺められれは幸運なのかもしれない。
朝や夕方はまた別の表情を見せてくれるのだろう。

この鏡池、正式には「西原温水溜池」といい、聞きなれない温水が付いています。
高冷地で水温の低い楠川の水は稲作には適さず、それを可能とするため、楠川源流のこの場所に堰堤を築き、一旦ここで流れを止め、水温を温めて田に引くことを目的とした人造湖
築堤されたのは意外に最近の事で1974年(昭和49)だという。
堤を写さなければ自然の造形に見えるが、築堤は稲作に適した水源の確保とこの絶景をもたらしてくれました。
周囲は散策路も整備され歩いて見たいところですが「クマ出没注意」はどうしても気になるところ。

f:id:owari-nagoya55:20210914061243j:plain戸隠神社御神体である戸隠山、昔から伝わる伝説に天の岩戸隠れの伝説があります。
天照大神が、弟神の素戔鳴尊の乱暴振りに堪忍袋の緒が切れて、天の岩屋へ籠ってしまった。
暗闇に閉ざされ困り果てた八百万の神々は、岩屋の前に集まり天照大神を岩屋から出てもらうための相談をする、天八意思兼命の提案で岩戸の前で鶏を沢山集めて鳴かせ、踊り上手な天鈿女命が舞を踊り、岩屋の中に籠ったままの天照大神の気を引き、岩戸をあけて外を覗いた時に天手力雄命が岩戸を開け放つこととした。
策は見事に成功し天照大神が岩戸を少し開け外を窺った時に、天手力雄命は一気に岩戸を下界に向かって投げたという、その岩戸が飛んで戸隠山にあたり、今の戸隠山になったのだという。
その立役者ともいえる天手力雄命を戸隠山の麓に祀ったのが戸隠神社奥社であり、策を提案した天八意思兼命を祀ったのが中社の始まり。
高千穂からここまで岩戸を飛ばすとは、天手力雄命はなんという怪力。
天照大神、なまめかしい踊りや外の騒ぎに釣られるとはなんとも人間味のある話だと思う。
戸隠山はそんな伝説から誕生した山だ。
その山の全貌を見るには、ここ鏡池が最適、風が無ければ湖面に写り込んだ戸隠山の姿も味がある。
時間に余裕があれば立ち寄ってみて損はない。

f:id:owari-nagoya55:20210914061300j:plain「どんぐりハウス」
樹々に包まれ、鏡池を眺められるやや高い場所に建つ。

f:id:owari-nagoya55:20210914061322j:plainガレットが自慢のようで「おすすめ!」や「大人気!」の文字が躍る。
先程蕎麦を食べて来たばかり、写真を見ていると食べたくなるがそんなに食べれるはずもなく。
今回は見送る事にした。

鏡池
所在地 / 長野県長野市戸隠
車アクセス / 上信越道長野ICより七曲経由、戸隠方面へ1時間10分、蕎麦処そばの実から約10分程
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