「安名稲荷大明神」東海市名和町

「安名稲荷大明神
過去に掲載した「姥ケ原の八幡社」から北東方向の廻間公園を経由、公園の大狭間池の東端から右に進み東海市立名和中学校方向へ向かいます。

f:id:owari-nagoya55:20211020052742j:plain写真は狭間公園の大狭間池南端から対岸の斎山稲荷神社方向を眺める。
ここから斎山稲荷神社へは徒歩で10分もあれば辿り着ける。
訪れた時期には池の畔に咲くコスモスが目を楽しませてくれた。

f:id:owari-nagoya55:20211020052807j:plain使いまわしの地図で恐縮ですが、上は大正時代(左)とほぼ現在の周辺を比較したもの。
大正時代では北方向から西にかけて新田が広がり集落が点在し、現在の狭間公園周辺は道らしい道は見当たらない。
現在は新田は工業地帯、丘陵地は切り開き、宅地化された自然が程よく残る高台の住宅地になっている。

f:id:owari-nagoya55:20211020052831j:plain大狭間池の東端から右へ、道は地味な上りとなって名和中学校方向へ続いています。
「安名稲荷大明神」は名和中学校に続く道路沿いの小高い山に鎮座します。
写真の左方向は今も造成が行われているのか、山肌が露わになっています。
つい最近まで緑豊かな丘陵地だったようだ。

f:id:owari-nagoya55:20211020052857j:plain道路沿いに社頭があり、社標と赤い鳥居が目印となります、とは言ったものの。
生い茂った木々が鳥居を包み込んでしまい、正面まで来ないと存在に気が付かないかもしれない。
やや不自然な位置に建つ社標「安名稲荷大明神」、裏には健之「昭和26年」とあり、「南里企業組合」と彫られていた。
社頭から見る神社の印象はあまり訪れる方はいないようで、この山の主だろうか参道入口には一匹の猫がくつろいでいた。

f:id:owari-nagoya55:20211020052918j:plain人慣れしているのかと思いきや、参道に向け歩き出すと、猫はどんどん石段を上り姿を消した。
参道入口には5つの鳥居があったようです、奥の二本は既に朽ち果て土台を残すのみ。
伸び放題の杜に包まれた参道は薄暗く、別世界に迷い込んでしまった感がぬぐい切れない。

f:id:owari-nagoya55:20211020052940j:plain先程の猫はとうに姿はなく、幻覚でも見ていたような気にさせる。
木立の隙間からさす陽射しが妙に嬉しく感じるほど澱んだ空間。
参道は山の稜線に付けられているようで、左は切り立った崖、右は緩やかに下っています。

f:id:owari-nagoya55:20211020053004j:plain参道を登りつめると二つの鳥居が現れます。
正面が本殿で右の窪地には石標と朽ちた社が祀られています。

f:id:owari-nagoya55:20211020053028j:plain右の鳥居。
左の倒木が行く手を阻むように参道を塞ぎ、今にも落下しそうな予感がする。
とてもつい最近倒れた様には思えない、今にも落ちてきそうでこれより先に進む度胸がなかった。
見るからに訪れる方は少ないようで、荒れてる感が漂う。

f:id:owari-nagoya55:20211020053051j:plain倒木の手前から境内の全景。
一つの社と三つの石標があり、左には手水鉢もあるようだ。
社に小さな鳥居も立てかけられているが、これ以上寄り切れず詳細は分からなかった。
ここは諦めて上に向かう事にする。

f:id:owari-nagoya55:20211020053126j:plain本殿の全景、左に小さな小屋があり、鳥居から先は屋根が付けられている。

f:id:owari-nagoya55:20211020053148j:plain本殿は屋根が途切れた先の覆屋の中に祀られ、そこに至る石段が設けられています。

f:id:owari-nagoya55:20211020053211j:plain本殿には二つの鳥居が奉納されているが、どちらも昭和57年に寄進されたもので柴田町にお住まいの方の名が記されていた。
本殿前の狛狐はごく普通のもので、狐らしいフォルムをしている。
先ほどの猫はひょっとして・・・

少し調べて見ると、東海市の民話によると、その昔この中首羅一帯は、京都伏見稲荷大社の使いの血を引いた狐の一族が住んでいたそうです。
やがて中首羅一帯に人による開発の手が入ると、一族は周辺を荒らしまわり抵抗を試みたいう。
困った地元の人達はここに安名稲荷大明神を建てたところ、それ以降は狐一族の抵抗はやんだという。
この民話とは別に、ここに稲荷を創建したのは、一帯に広がる新田の開発に携わった方々が五穀豊穣を願い創建したとも聞くが、どこから勧請した等の詳細は定かにならない。

f:id:owari-nagoya55:20211020053236j:plain参道左側の切り立った崖、フェンスは付いているものの崩壊は進んでいるようです。

f:id:owari-nagoya55:20211020053301j:plain静寂に包まれた薄暗い境内を後に外光が降り注ぐ社頭に向かう。
朽ちた鳥居は痛々しい。

f:id:owari-nagoya55:20211020053328j:plain狐につままれたような不思議な空間を持った安名稲荷大明神だった。
このまま朽ち果てていくのだろうか、それと共にここに稲荷を祀った思いも風化していくのかもしれない。

安名稲荷大明神
創建・祭神 / 不明
所在地 / 東海市名和町中首羅1-13
公共交通機関アクセス / 名鉄常滑線「名和」駅下車➡蓮池「秋葉神社」➡姥ケ原「八幡社」➡安名稲荷大明神  ​徒歩30分程
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