岐阜県瑞浪市寺河戸町「金刀比羅宮」
耳ノ木神社から下街道を西に2~3分程歩いた右側の個人住宅の一画と思われる片隅に鎮座する。
金刀比羅宮と刻まれた常夜灯が立てられ、縦長の敷地に縦に4社の石祠が祀られていました。
それらに合わせる様に奥に長い覆屋が建てられている。
詳細を語る看板などは見当たらなかった。
4つの祠が綺麗に一直線に祀られている。
山里で海の神様金刀比羅宮が祀られるのは特に珍しい事ではないかもしれない。
祭神の御神徳が開拓の守護、五穀豊穣、農業、漁業の守護、航海安全、厄除開運、勝利祈願など幅広い。
漁業や航海は場違いな印象を持つけれど、目の前は土岐川が流れているので何ら不自然でもない。
祀られた動機がそれらの一部、或いは全ての守護を祈願して祀ったものか分からないがここに必要だったのだろう。
さて、金刀比羅宮の祠はどれ?、一つずつ見て廻る。
先頭は小さな狐が安置されているので稲荷社で良いだろう、二番目の祠は文字も確認できず不明。
三番目の石標は二十二或いは二十三と刻まれているように見える月待塔か?
下に大神と読めるので月待講の二十三大神かもしれない。
最後尾の一際大きな石標が金刀比羅宮となります。
金刀比羅宮がいつから祀られたのか定かにはならなかった。
当日健之年度まで見ておらず、今になってコントラストを変え何とか明治廿弐まで読めるようになった。
明治12だとすると1789年、随分古いものです。
その年に讃岐國金刀比羅神社より勧請された、ともいえないので江戸時代にまで遡るのだろうか。
我が町では家すら継がれることなく一代で廃屋になっていく、今ではアライグマや韓国イタチが世帯主となっている。
金刀比羅宮が地域で護られてきたものか、個人なのか定かではないけれど、何代に渡って綿々と継がれきた。
今の姿を見るとこれからも先人の思いは継がれていくのだろう。