名古屋市西区『金刀比羅神社』

名古屋市西区那古野1-6「金刀比羅神社
 江川線円頓寺交差点から五条橋方向にアーケードを持つ円頓寺商店街

一時期の賑わいを思えば、店舗の歯抜けやシャッターを下げたままの店舗も目立ち、やや寂しい感じは漂うが、今も約30店舗が軒を連ね、明治から続く老舗店もあれば、若い年代をターゲットにした新しい店舗もオープンし、時代に合わせて形態を変えようとしている。
 名古屋の商店街でも最も古い一つといわれ、こうして眺める通りには昭和の香りが漂っています。

「商店街の歴史は、江戸時代の名古屋城築城まで遡り、運送の要として作られた堀川を利用する人々がこの地で遊ぶようになったこと、寺社がこの地に移転し門前町として賑わうようになったこと、美濃路街道がそばを通り多くの人が行き交ったこと、これらさまざまな要因から発展していったと言われています。」
 円頓寺商店街HPから抜粋。

大阪の商店街の様な賑わいが訪れるとうれしいものだ。

円頓寺商店街の中ほどの三叉路の角、間口が狭く奥に長い社地に金刀比羅神社は鎮座します。
 周辺の都市化に伴い、社地は削られ現在の姿になった様ですが、小さいながら赤〇に金の紋と鮮やかな朱色の社殿は商店街を歩いていても存在感があります。

金刀比羅神社の間口は狭いながら、「塩町・伊藤萬蔵」寄進の石鳥居を構え、常夜灯の陰に社標が立てられています。

 この手狭な社地に社務所、手水舎、拝殿、本殿の伽藍が押し込まれています。
ここは名古屋弁で書かれたおみくじで知られ、それ目当てに訪れる参拝客も多い。

社頭の金刀比羅神社解説。
 「大国主命主祭神とし、須佐之男命、加具土命を配祀して祭る。
名古屋城築城当時より城内三の丸に重臣大道寺氏邸に祀られていたが、安政6年(1859)この地に遷座
 毎年10月10日は大祭が行われる」

名古屋市史」に金刀比羅神社について記述があり、解説と同じ内容のものでした。
 他の地史については眼を通してはいない。
金刀比羅神社例大祭には花車神明社山車巡行が行われ、神社の前でからくりが奉納される。

鳥居から拝殿方向の眺め、右手は社務所、手水舎。

 堀川を行き交う舟の往来で賑わった土地柄、金刀比羅神社が祀られる動機としては不思議ではない。

コンパクトに纏められた手水舎、手水鉢。

商店街にある神社、龍は今日も営業中、結ばれた針金の目的は…… 

手水鉢の上方の由緒。
 残念ながらほとんどよく分からない、明治12、大正2、昭和?、昭和?とあるが、再建、遷座の履歴と思われます。
明治12年は再造営の行われた年、明治から戦後の短い期間に、目まぐるしい動きがあった事が感じられます。

鈴をならして参拝。
 大物主命、加具土命、須佐之男命をお祀りする金刀比羅神社、賽銭の多い少ないで忖度はない、拝めば何でも聞いてくれるはず。

拝殿額は「金刀比羅宮

拝殿内から本殿方向の眺め。
 中には円頓寺商店街の神輿が保管され、本殿前で金色の可愛い狛犬が守護している。

赤い金刀比羅神社の全景、本殿の棟には三本の鰹木が飾られています。

 円頓寺商店街の通りは金刀比羅神社円頓寺、慶栄寺の山門が接しており、通りはこれらの門前町の様相ですが、華やかな赤い金刀比羅神社は商店街の顔と云ってもいい。

・・・大阪の様に朝っぱらから一杯ひっかけられると毎日参拝に訪れるやも

金刀比羅神社
創建 / 安政6年(1859)三の丸より遷座
祭神 / 大物主命、須佐之男命、加具土命
所在地 / 名古屋市西区那古野1-6-16
屋根神さま(西区那古野1-35)から徒歩ルート / 円頓寺商店街金刀比羅神社まで​徒歩2~3分
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参拝日 / 2022/10/12