白龍稻荷大神 (別府海地獄)

大分県滞在二日目。

気持ちのいい朝焼けから始まった二日目、本日の予定は温泉地湯布院を目指す。
 その前に、折角別府に来たのだから、旅館から歩いて廻れる距離でもある地獄巡りを楽しんでからにしよう。
今回はその地獄巡りの際に海地獄で祀られていた白龍稻荷大神と小さな社を取り上げて見ます。

名勝海地獄。
 茅葺屋根の長屋門が入口。
白龍稻荷大神へは地獄巡りの共通観覧券か、個別のチケットを手に入れないと参拝ができません。

海地獄の施設マップ。
 これより下に出てくる写真を撮影場所に貼りつけておきます。

門をくぐると目の前に蓮池が現れる。
 訪れたのが10月27日、水面には季節外れの睡蓮が咲き誇っていた。
紅葉に睡蓮、大鬼蓮、温泉地ならではの光景かもしれない。
 海地獄園地には青い湯の海地獄と真赤な湯を湛えた赤池の熱泉があり、他に温泉の熱を利用した温室が見所。

海地獄で見かけた覆屋。
 地獄を目当てに訪れる人が多いなか、お参りする観光客もなく、園内の片隅にひっそりと祀られていた。

中には三体の地蔵が安置されており、穏やかな表情をした左右の地蔵は安政4年(1857)に寄進されたもの。
 中央の小さな地蔵の年代は不明で、風化により表情はもはや分からない。

こちらは海地獄の展望台入口脇の少し上がった場所に祀られていた小社。
 海地獄を見下ろす様に鎮座する社。
案内板はなく、地獄を行き交う観光客は通り過ぎて行く。

板宮造りの小さな社ですが、榊も供えられており地獄を鎮護する社なのだうか。
 地獄を前にすると小さな社は存在感がないかも知れないが、外国から訪れた観光客には「Cool」に映るかも。

海地獄。
 園内の一番奥にあり、鮮やかなコバルトブルーの熱泉を湛える。
今から約1200年前の貞観9年(867)正月、鶴見岳の火山活動に伴い出来た熱泉のひとつが海地獄です。
 地下200㍍から湧き出す湯が海のようなブルーに見えることがその名の由縁で、湯温は約98℃と煮えたぎる地獄の熱さ。

青い熱泉と白い湯気が一面立ち上る海地獄、湯気の切れ間の先に朱の明神鳥居が垣間見れる。
 白い湯けむりの中で朱の鳥居は一段と鮮やかに映る。

一ノ鳥居の扁額には「白龍稻荷大神」とある。
 朱の鳥居は「Cool」に映るようで、鳥居の前や柱に抱き着いて、記念写真を撮影する人が途切れることはない。

神橋前の鳥居。
 橋を渡って右側に手水舎がある。

手水鉢に注がれる清水は湯だった。
 外国人観光客の多くは、鳥居や朱の橋、手水舎まで足を運ぶものの、ここから覆屋へは意外に訪れないようでした。

朱の鳥居にはためく赤い幟、その先の朱の覆屋など外国人観光客が好みそうなんだが。
 覆屋に足を向けないように見えた。
内部には流造の白龍稻荷大神の社と、左脇に白龍稻荷大神と彫られた石標が立ち、更に左に狐と思われる石の立像が建てられ、その左に小さな社が祀られていました。

白龍稻荷大神本殿。
 家内安全、商売繁盛、交通安全の御利益が得られると云う。
大分県神社庁などに目を通したが、白龍稻荷大神の由緒などはよく分からなかった。

左に安置された石の立像。狐でいいと思いますが。

左の小さな社。
 こちらも社名や由緒などよく分からなかった。

手水舎から一ノ鳥居と海地獄方向の眺め。

真赤な湯を湛えた赤池
 血の池地獄ではありません、鳥居の鮮やかな朱色とは違い暗い赤。
あちらこちらで噴気が上がり、地下では今も盛んに活動している。
 噴気で隠れていますが後方に温室があり、そこには色とりどりの熱帯性睡蓮が咲き誇っていた。

温泉の熱を利用したもので、あまり見慣れないカラフルな色の睡蓮を見ることが出来た。
 睡蓮好きには良い場所かも知れません。
白龍稻荷大神について詳細が掴めず、内容が乏しく申し訳ないですが、青や赤の湯の色と白い湯煙に朱の鳥居、そしてこの鮮やかな睡蓮の色。
 地獄巡りの中で自然の営みと多彩な色が見られるのが海地獄の様な気がする。

別府白龍稻荷大神
創建 / 不明
祭神 / 不明
所在地 / ​大分県別府市大字鉄輪​(かんなわ)559-1
参拝日 / 2022/10/27
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