岩崎御嶽社・相野山八幡神社

風もなく温かい陽射しに誘われ、名古屋中心部から車で50分程の日進市の岩崎御嶽山と近くの相野山八幡神社に出かけてきました。
今回はその時の様子を掲載します。

東名日進JCTの西側にある岩崎御嶽山は、かつては広大な田畑が広がっていましたが、近年の急速な宅地化により、その勢いは山の西側まで迫っています。
標高131mの岩崎御嶽山には、森の中に散策路が設けられており、樹々が芽吹きを迎える季節には、森林浴を楽しみながらの散策も気持ちが良いでしょう。

山のほゞ全体が岩崎御嶽社の境内で、岩崎御嶽社、中之院、少し離れた住宅の立ち並ぶ高台の頂には奥之院が鎮座し、それらを巡るだけでも約3.3km約50分の散策が楽しめます。
ただ、イノシシ、マムシ注意の看板があり、注意のしようはないけれど意識だけは持っていた方がよさそうです。

県道57号線の弁天池交差点を山側に進み、右側の上り坂を進むと参拝者用の駐車場がありますので、そちらに駐車すると便利です。
駐車場は岩崎御嶽社にもありますが、中之院、奥之院共に駐車場はありません。
特に奥之院周辺は生活道路のため路駐は出来ません。
歩いて周回するなら、ここか山の頂にある岩崎御嶽社駐車場のどこに停めても一緒かな。
ここから頂を目指しこの坂を上っていきます。

御嶽社は、霊峰御嶽山をご神体とする山岳宗教で、信仰される人々は死後は霊峰御嶽に帰っていくとされます。
そのため、先祖とのつながりの場として御嶽社に霊神碑が建てられます、なので霊神碑はお墓とは違うものです。
この道沿いには無数の霊神碑が立ち並んでおり、あたかも霊峰御嶽に訪れたかのようです。
ここから北に位置する長久手市役所付近の岩作御嶽山の御嶽社と岩崎御嶽社は規模の大きなものです。

岩崎御嶽社駐車場
所在地 / ​日進市岩崎町竹ノ山

車の往来がある道沿いを歩いて行くと道路左下に八大龍神が祀られており、石造の龍が祀られています。

更に進み、前方が開けてくればそこが岩崎御嶽社。
上はその手前にある弘徳天満宮
ここから右に進むと岩崎御嶽社の駐車場へ続きます、まずはそちらに向け歩いて行きます。

広大な岩崎御嶽社駐車場の脇に鎮座する三笠山神社。

駐車場には、一際目を引くコンクリート像が設置されています。

浅野祥雲作の弘法大師像で彼の手によるものは全国でも見られますが、この辺りでは犬山の桃太郎神社や
ここから少し東の五色園でも多数見ることができます。
ここから更に先に進みます。

ふれあいの森平成展望台。
ここから西を望むと名古屋中心部のビル群などの眺望が望めますが、展望台は狭く周囲の樹々が遮り意外に開けていない印象があった。
平成展望台
所在地 / ​日進市岩崎町元井ゲ17-93

さて駐車場方向に戻り岩崎御嶽社に向かいます。

社頭全景。
岩崎御嶽山のほゞ山頂に鎮座しその始まりは、万延元年(1860)、明心・明寛の2人の御嶽行者が夢のお告げを受け、木曾から御嶽大神を勧請して開山創建したのが起りとされる神社で大己田貴命、少彦名命をお祀りする神社。

鳥居から続く石段の両脇には、無数の霊神碑や岩崎御嶽山八十八ヶ所霊場があり、こうした不動明王像が立ち並んでいます。

石段を上り詰めた先の社殿。
左に穴不動の案内板があります、徒歩1~2分程で山肌に穴が作られ、その奥に不動尊像が祀られた
「お助け穴不動」に至ります。

拝殿で参拝さてもらい、中之院に向かいます。

本殿の千木鰹木。
軒丸瓦などには山丸三の紋が入ります、山は霊峰御嶽、○は宇宙を現し、中の三本の線は上から不動明王、中央が大日如来、下が摩利支天を示しているとされます。

本殿後方。
グーグル先生の誘導がラフで本殿後方から中之院へ続く道が先に伸びている様に見えますが、本殿の先は行き止まり。
周囲には霊神碑に続く小路が多く、しばらく道が見つけられませんでしたが、中之院に続く道はこの絵で云えば、本殿の左下(正面からだと右)に奥に続く道が伸びておりそちらが正しいルートでした。

岩崎御嶽社
所在地 / ​日進市岩崎町竹ノ山

本殿の南側から中之院へ続く道。
道を進んでいきしばらくするとやがて下りになり、道は左方向に続きます。

坂を下ると民家が視界に入ってきて、道は左右に分かれるので右に進みます。
拝殿からここまでの所要時間は10分弱。
中之院はここから5分弱くらいです。

中之院全景。
岩崎御嶽社 中之院
所在地 / ​日進市岩崎町四ツ池

ここから再び来た道を戻り、先ほどの分岐を直進し奥之院へ。

奥之院へは三ツ池を左に見ながら住宅が立ち並ぶ右手の小高い高台の頂を目指します。
ほゞ円錐形の高台に周回するように道路が続き、直登出来ないので長い上り坂が続きます。

その道すがらで見つけた枝垂れ梅。甘い香りを漂わせ、陽光に照らされたピンクの花は、春を感じさせる温もりのある色合いでした。

奥之院参道口。
正面に見えているのが岩崎御嶽山、周囲は傾斜地に住宅が立ち並び別荘地の趣がある。
見晴らしもよく住みやすそうに思えるが、下からここまでは坂ばかりで車は必需品かもしれない。

分岐から15分弱で岩崎御嶽社奥之院到着。
ここの坂を毎日上る生活を送っていれば、自然に足腰が鍛えられそうですね。
我家も高台の頂にあり、どこへ行くにも坂しかなく、昔から付き合いのあるご近所さんも高齢化すると「歳をとって坂がきつくなったので、下に降りる」と言い残し、平地に移住していく人も増えています。若い頃は気にもしなかった坂も、最近ではその言葉を身をもって感じるようになってきました。

奥之院付近から北方向を眺めるとモリコロパークも間近に望める眺望が広がります。

岩崎御嶽社 奥之院
所在地 / 日進市岩崎町竹ノ山
岩崎御嶽社駐車場から徒歩周回ルート / ​約3.3km約50分

以上が岩崎御嶽社散策で写真を撮ったりしていたのでスタートから2時間ほどの所要時間でした。

折角ここまで来たので少し南に鎮座する​相野山八幡神社を訪れました。

岩崎御嶽社から東名を越え、日進ジャンクションを望む田畑の広がる一画に相野山八幡神社は鎮座します。

相野山八幡神社社叢全景。
この陽気につられ、土筆も頭を出しているのではと思いましたが、残念ながら見つけることができませんでした。

相野山八幡神社社頭。

社頭から境内に続く参道。
「出没注意」だそうだ、参道の先に社殿が…であればいいけれど、「視界が広がりその先にイノシシが」だけは勘弁してもらいたい。
名古屋市内でも出没するだけに何ら不自然でもないのだが、いるようです。

周囲を見渡したくもなるが幸いいない。
視界は広がり、広い境内の正面に社殿が見える。
慶安元年(1652)、北新田開墾のため三河各地から9軒の入植者により開かれ、入住10年後の明暦3年(1657)に須賀郡寺部より勧請されたもので、岩藤新田も氏子となり両新田の氏神として現在に至る。
往古は例祭で馬塔、棒の手を奉納していたようです。
明治5年(1872)に村社に列格、社殿は昭和37年に境内北の現在地に遷し今日に至るようです。
杮葺きの流造の本殿には応神天皇をお祀りする。

相野山 八幡神社
所在地 / 日進市北新町相野山1286
岩崎御嶽社から八幡神社車移動 / ​東へ10分程

さて陽も随分と傾いて来た、そろそろ家路に着く事にする。
車アクセス / ​名古屋市役所から東へ約1時間
参拝日 / 2023/03/07