春日井市味美西本町、県営名古屋空港の南東角に「神明社」が鎮座しています。

写真は味美上ノ町交差点から東方向の眺めです。
左右を横切るのは県道102号線(犬山街道)で、手前には県道62号線があります。
直進すると名鉄小牧線の踏切があり、混雑する交差点です。
江戸時代、名古屋から犬山城方面へは、清水口から安井、味鋺に向かう犬山街道(稲置街道)が利用されていました。
名古屋から矢田川や庄内川を越えるあたりは低湿地帯の不便な道でしたが、明治10年(1877)の黒川開削で出た土を盛土して道路として整備されました。
翌年には水分橋も架けられ、整備された道を犬山街道と呼び、後に県道となりました。
以前は小牧・犬山方面に抜ける際は良く利用しましたが、なにせ片側一車線で時間の読めない道でした。
今回の西本町「神明社」は、この古い道筋の味美上ノ町交差点の北角に鎮座します。

社地全景。
左側は県道62号線になり、県道側からだと歩道沿いに立てられた看板が目隠しとなり、社頭にあたる東側には、社標や鳥居などはなく、分かり難いかもしれません。
社地には大きな樹々はなく、ガランとした社地に東向きに舞殿と本殿が建てられ、すっきりとした外観です。

舞殿から本殿殿方向の眺め。
瓦葺の四方吹き抜けの舞殿は、柱に筋違が入れられ重い屋根を支えています。
舞殿左脇に石仏が安置されています。

石仏は馬頭観音で犬山街道を向いて安置されています。
光背の銘文を見忘れましたが、この風貌からすると、明治から江戸時代末期のもののように見られます。

舞殿から本殿域の眺め。
正面の相殿の他に右側に一社祀られています。

神社の創建について調べましたが、以下のような結果となりました。
まず、愛知県神社庁には登録がありませんでした。
次に『郷土史春日井』を調べてみましたが、記述を見つけることができませんでした。
また、時系列地図で明治時代まで遡って確認しても神社を示すものはなく、昭和中期の航空写真では、現在の鎮座地に街道前まで続く長い建物が建てられているのが見られます。

本殿域右側の国府宮神社。
詳細はわかりません。

社地北側から本殿域側面の眺め。
大正時代には南側の県道はまだなく、街道沿いの上ノ町と西海道の集落の間に位置しており、こぢんまりとした神社ですが、これら集落の氏神として祀られたものでしょうか。
神明社
創建 / 不詳
祭神 / 天照皇大神
境内社 / 津島神社、秋葉神社、白山神社、国府宮神社
所在地 / 春日井市味美西本町2260-2
参拝日 / 2024/12/26
公共交通機関 / 名鉄小牧線春日井駅から南へ徒歩20分