西枇杷島町宮前鎮座「神明社」
前回掲載した宮前公園と道路を隔てた南側の区画の南西に鳥居を構えています。
小場塚弁財天と隣接する公園を横切り移動しても徒歩1分ほどの距離。

宮前 神明社社頭全景。
社頭右に「村社 神明社」の社号標があり、社頭には石の神明鳥居とくぐった先に木造の蕃塀があります。

社頭の石段を上るとすぐ目の前に控え柱を持った木造の蕃塀が建てられており、その先の拝殿・本殿を下界と遮断しています。

境内左の手水鉢(寄進年未確認)。

境内右から社殿全景。
玉垣の先は宮前公園、小場塚弁財天になります

拝殿正面の梁に飾られている龍の彫飾り。

一対の狛犬が守護する本殿域全景。

狛犬は子持ち、毬持ちで寄進年は見忘れました。

神明造の本殿正面全景。
鰹木は6本、千木は内削ぎです。
当神社には由緒碑がなく、愛知県神社庁の所在地から検索をかけてみましたが、該当する神社はみられなかった。
大正12年(1923)に出版された「西春日井郡誌」に目を通すと記述がありました。
「神明社。
西枇杷島町大字小場塚新田字五畝割434番地にあり。
天照大神を祀れる村社にして、慶安5年(1652)の創建なり。
境内260坪、神殿と拜殿とあり、境内神社に津島社(祭神 須佐之男命)、秋葉社(祭神 火具土命)あり、例祭は10月1日神樂を行ふ。」
とありました。

過去の地図を見てみると43年頃までは小場塚の東海道本線の脇に鳥居(赤点)が記されていますが、その後、印はなくなり、昭和61年頃から現在の鎮座地に鳥居が描かれます。
現在の小場塚には神明社はなく、新幹線や東海道本線の線路が中央を横切っており、この神明社も小場塚弁財天同様に鉄道敷設に伴いここに遷座したものと思われます。
祭神は天照大神。
境内社に津島社、秋葉社と書かれていますが、本殿域右の境内に秋葉社は祀られていますが、本殿域に津島社の姿は見られません。
本殿に天照大神と須佐之男命も合祀されているのだろうか。

本殿域前の常夜灯、右側が秋葉社の本殿域です。


板宮造の秋葉神社正面全景。

小場塚新田に集落が立ち並び、町の火伏として祀られたものでしょうか、詳細は不明です。

小場塚弁財天と宮前 神明社、田園地帯が広がっていた時代から、近代化への歩みと共にこの地に落ち着いた神社なのだろう。
宮前 神明社
祭神 / 天照大神
創建 / 慶安5年(1652)
境内社 / 津島社、秋葉社
氏子域 / ・・・
例祭 / 10月1日
兼務社 / 不明
所在地 / 清須市西枇杷島町宮前2-30
小場塚弁財天から神明社 / 宮前公園から100㍍徒歩1分
参拝日 / 2025/01/18
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