東笹子原屋根神から美濃路沿いを東へ。

屋根神から徒歩1~2分ほどの場所に「村社 松原神社」が鎮座しています。

街道から見た社頭の第一印象は境内に聳える6本ほどのイチョウの大木です。

社頭は右側に大正元年寄進の「村社 松原神社」社号標と石の神明鳥居を構えています。

参道右手の注連縄が巻かれたイチョウの古木。
龍の祠と呼ばれる樹洞があり、中に社も祀られています。

平成6年に改築された際の記念碑。

参道左の手水鉢(寄進年未確認)

「尾張徇行記」によれば、松原神社の創建は、今から約330年前の寛文8年(1668)である。
現存の棟札には天明7年(1687)に天王社を勧請したことが記されている。
創建時には親しく天王社と呼ばれていた様で、明治9年(1876)の棟札には松原神社とあり、 その頃から松原神社と呼ばれるようになる。
ただ、天保2年(1831)の棟札に「松原神社素戔鳴尊社」と記す。
境内には樹齢推定4・500年の「いちょう」のご神木がある。
現存の拝殿は、享和元年(1801)約200年前桧皮葺で造営され、昭和37年(1962)に瓦葺し、代々の「子供連中」の教えの場でした。
古い石造常夜燈に「安政4年(1857)丁巳正月吉日」の一対が残る。
境内正面本殿には次のお三神を奉る。
摂社として津島社(津島市):須佐之男命。
摂社として秋葉社(静岡県):火之迦具土神。
末社として出雲社(島根県):大物主命。
須佐之男命は天照大神の弟神で、常に庶民をおまもりくださる、無病息災、学問、技術の進歩、商売繁盛、家内安全の神と語り伝えられています。
昔々、須佐之男命は出雲の国、肥の川の上流で村人を長年苦しめ続けてきた、八頭・八尾をもった八俣の大蛇を退治し、その尾から天之叢雲の剱を得たことが伝えられています。
後に、日本武尊は、焼津の草原(静岡県)で八方から焼き討ちの火攻めに遭われたときに、天之叢雲の剱で
燃え盛る草を薙ぎ伏せて身を護る事ができたと伝えられ、熱田神宮に奉られています。
火之迦具土神は須佐之男命の弟神で、火災、火難除け、火の恵みの神様と語り伝えられています。
大物主命は須佐之男命の娘婿にあたる神様で、無病息災、商売繁盛、家内安全、旅行の安全、海上・陸上の交通安全の神様と伝えられています。
大物主命は大変おもいやりの深い神様で、因幡の国で、ワニ(鱶か鮫と云われている)を騙して、怒ったワニに毛をむしりとられ、赤裸にされていた、白兎を助けられたことが伝えられてます。」
大正12年出版された「西春日井郡誌」に由緒書きに記載されていない一文があったのでここに挙げておきます。
それは境内社の秋葉社、金刀比羅社は「大正2年に当社に勧請された」ものとありました。
因みに愛知県神社の登録に、所在地検索から神社の登録はなく得るものはありませんでした。

参道左側の金刀比羅社。

四方吹き抜けの木造妻入り拝殿全景。
当初は舞殿かと思いましたが、由緒に拝殿とあるので間違いないでしょう。
境内のイチョウの幹を見上げると、ところどころに乳根と呼ばれる瘤がみられます。
まだまだ垂れ下がるほど大きく成長していませんが、樹齢を重ねるとともに生まれてきます。
乳のように見えることから乳根とも呼ばれ、神社によっては珍重され注連縄を張り、出産後の母乳が出るようにと崇敬の対象にもなります。
名古屋城の北側に鎮座する多奈波太神社の「乳いちょう」は見事な乳でした。

妻壁には松や鳥の彫飾りが施されていますが、社名を記した神額は見当たりません。

拝殿から本殿方向の眺め。

本殿域全景。
一対の狛犬(大正元年)と常夜灯(安政四年)が立てられ、一段高く盛られた本殿域に神明造の本殿が祀られています。


本殿正面全景。
鰹木6本、内削ぎ千木が施された神明造です。

本殿の扉の前を守護する狛犬。
これ以上寄れませんが、細かな意匠と阿形の牙は石から彫られた物には見えません、素材はなんだろうか。小さいながら精悍で凛々しい姿をしたものです。
この本殿に須佐之男命、火之迦具土神、大物主命の三柱が祀られている。
火の神が町を護り、火の神を祀る神社はイチョウの古木が護る。
イチョウが色づき、境内が黄に染まる頃、もう一度訪れたい神社です。
落葉したイチョウは後の始末も大変だが、境内は綺麗に清掃され崇敬の篤さが伺われる神社です。

さて、コースは見所ポイントの「西枇杷島問屋記念館」に立ち寄り、再び、来た道を戻って、県道126号線から南に向った先の「みずとぴぁ庄内 庄内川水防センター」に向かうのですが、我家はそのまま美濃路を東に向かいました。
祭神 / 須佐之男命、火之迦具土神、大物主命
創建 / 天明7年(1687)の棟札
境内社 / 金刀比羅神社
氏子域 / 不明
例祭 / 由緒に記載
所在地 / 清須市西枇杷町辰新田39
辰新田屋根神から松原神社 / 東笹子原屋根神から美濃路沿いに東へ75㍍、徒歩1~2分ほど
参拝日 / 2025/01/18
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