ブルーインパルス演習飛行を見に小牧山へ

3月1日の名古屋、春本番の訪れを感じさせる気温は20℃に迫ろうとする陽気でした。
この日は小牧基地のオープンベースの前日にあたり、ブルーインパルスの演習飛行が予定されていました。
前日から「小牧城に行かない?」と興味を示していた妻。
小牧山は二人とも登ったことがなく、小牧山周辺も以前から行きたかった場所でもあり、二人で出かけてきました。
普段それほど混まない名鉄小牧線の車内には、長いレンズを持った乗客も多く目に付きました。
乗客の大半は小牧基地の最寄り駅で降車し、そこから小牧駅の車内は嘘のように閑散としました。

小牧駅西側のシンボルロードと呼ばれる通りから小牧山小牧城の眺め。
信号の先に見える森は神明社の杜。

上は江戸時代末期に編纂された「尾張名所図会」の挿絵に描かれている小牧山
濃尾平野の中にポツンと聳える小牧山の姿は存在感があり、そうした地の利もあって戦国時代には城も築かれました。
現在頂上には昭和42年に建てられた天守風の小牧山歴史館が建てられています。
復元モデルではないものの、小牧山の頂に聳える姿は、戦国時代の信長や家康のころの小牧を象徴する小牧市のシンボルです。
挿絵が描かれた江戸末期の小牧山には城の姿はみられず、山腹に複数の社が描かれています。
名鉄小牧線小牧駅小牧山右の集落方向にあります。
 
小牧山城は永禄6年(1563)、信長により築城され、尾張長久手の戦いでは家康が小牧山に陣を置き、豊臣勢から城を守るために防御を強化するなど家康と所縁がありました。
城はその後廃城となり、江戸時代になって家康所縁の地である小牧山江戸幕府により保護されたため、多くの遺構が残り、現在も発掘調査が行われています。
当日も大手口から頂上に続く大手道は通行できず、迂回路から頂上に向かいました。

郷社 神明社社頭全景。
天照大神を祀り、永禄6年(1563)、小牧山に居城を移した信長が災厄除けのため、清須の御園神明社から分祀し創建され、広い境内には多くの末社が祀られています。
こちらを参拝し小牧山方向に向かいました。

小牧神明社
所在地 / 小牧市小牧5-153

神明社から10分ほどで小牧山史跡公園南口に到着。
写真は入口の史跡小牧山解説と史跡案内。遺構や神社、頂上の小牧山歴史館など見て回ると一日がかりなのかもしれません。

写真は小牧山の南にある愛宕社の社頭。
愛知県神社によれば祭神は火具土命、菊理姫命、保武別命をお祀りする。

尾張徳川家九代藩主徳川源明公墓碑。
元は名古屋市の建中寺にあったものを昭和28年に当地に移設したもの。

小牧山稲荷神社。
市役所の北側の小牧山大手道沿いに鎮座する稲荷。
その昔の小牧山は多くのゴイサギの生息地で狐や狸も多く生息していたといいます。
ここ小牧山には妖力・霊力に優れた吉五郎という老狐が住み着き、周辺に住む狐の親分格だったそうです。
吉五郎の霊力を知った村人が稲荷社を創建し崇敬したのがはじまりといいます。
なので祭神は吉五郎狐のようです。

吉五郎稲荷。
小牧山稲荷神社のすぐ上に朱の鳥居を構えており、細い参道の先に小さな社が祀られています。
吉五郎を祀る小牧山稲荷神社の奥之院的な存在なのだろうか。
今のところ詳細は良く分かりません。
この日小牧山頂上までに見かけた神社は以上3社、挿絵に描かれている山王や白山社など見かけなかった。

小牧山南側の土塁。

頂上の小牧山歴史館。
建物を仰ぎながら、背景にスモークを吐くブルーインパルスの姿を撮りたくて、ここまで登ってきました。
小牧市政70周年記念も兼ねていると聞いていたので、市役所上空を飛ぶものと想定しましたが空振りに終わりました。
頂上にいた妻は、長いレンズを持った愛好家に押され下に降りてきました。
結局頂上では一枚も撮れず、ブルーインパルスの写真は諦め、近くの堀の内神明社に向かいました。

その道すがら頭上をブルーインパルスが通り過ぎていきました。

堀の内神明社社頭全景。
小牧市堀の内2に鎮座し、淡いピンクの神楽殿が印象的な神社で、今のところ創建時期など調べがついていない。

社頭から南側の眺め、
境内から広角で上空を構えたものの、上空は飛んでくれなかったなぁ、
社頭南の遥か先にブルーインパルスの姿、やはり小牧基地北側の小針公園がいいのかなぁ。
古い建造物の背景にブルーインパルスが飛ぶ光景、今回の場所選定は間違いだったようです。
次回はもう少し候補を選定しよう。

写真は小牧市小牧5-703のタウン小牧ビル203二階にあるベトナム料理のお店「PHO SEVEN」。
こちらでフォーと生春巻きを食べて帰宅することにしました。
個人的な印象として、フォーはどうしても肉臭くて今一つの印象があったが、ここのスープは牛+魚介の出汁で、臭みを感じさせないやさしい風味のもので、フォーの印象はガラリと変わりました。
具の肉もさっぱりとしており、スープ同様に美味しいものでした。
小牧は海外の移住者も多く、店の客層も日本人よりそうした方が多い。
活気のある流ちょうな日本語で丁寧に接客してくれ、少し前の日本人の良さを感じさせてくれるお店でした。

この日のルートは​こちら