五十六番札所 祥雲山 瑞境寺。

四十九番札所吉祥寺から北へ徒歩20分ほど、五十六番札所瑞境寺は、西に広がる水田の中の、小高い岡の上に鎮座します。
訪れた時は、田植えを前にして、前準備の農作業に精を出す人の姿があちらこちらで見受けられました。

祥雲山瑞境寺門前。
右に「祥雲山 瑞境寺」の寺号標、左に「新四国五拾六番札所」の石標が立てられています。
本堂はここから右手に進むと南向きに山門を構えています。
参道左の小高い岡には稲荷社が祀られています。

【尾張徇行記(1976版)】第6巻(海西郡・知多郡之部)には以下の記述が見られました。
「瑞境寺、府志曰、在柿並村、号祥雲山、曹洞宗、属中郷村勢雲寺
【張州府志(1914版)】巻第27知多郡の瑞境寺は以下内容です。
【尾張志 知多郡(1893)】には「柿並村にあり、祥雲山といひて中之郷村性海寺の末寺なり」
府志の「本寺性海寺ト号ス」や尾張志の「性海寺の末寺」はどちらも符合します。
しかし、一部web情報に「誓海寺に属す」とする記事もあり、腑に落ちない部分が残ります。
因みに、性海寺は内海鍋山に鎮座し、誓海寺は美浜町に鎮座します。
本記事は写真の沿革並びに記録を尊重します。

山門は妻切瓦葺の薬医門で、軒先には跳ね獅子が飾られています。
右脇の小社は社名札もなく詳細が分からなかった。

伽藍は門の正面の本堂、右手の庫裏、左手の太子堂主な伽藍。
本堂は木造の入母屋瓦葺の平入で、二間ほどの大きな向拝を持っています。

本堂内陣の眺め、本尊は縁起にあるように頭から白衣を被った姿の白衣観世音菩薩。
美浜町文化財一覧から白衣観世音菩薩を探して見たが登録はなかった。

境内左の太子堂。
本堂や太子堂は白漆喰も鮮やかで、比較的最近修復の手が入れられたようです。
以前、知多四国を回った時に感じたことは、同じ札所でありながら、檀家の減少に伴い修復に手の回らない寺院も見られました。
こうした札所が未来永劫存続していけるのか、疑問を感じたのを覚えています。

太子堂。
堂内には中央の大師像の他に左右に二体の像の姿があります。

参道左側の鎮守社。
境内の一本の藤の木は幹も太く、大きく枝を張っており、花の時期には紫の花で染まるのでは。

参道脇の石段から境内に通じており、一対の狛狐の先にふたつの覆屋と右手に小社が祀られています。

中央の覆屋には白い狐が複数安置され、中には三つの社が祀られています、何れも稲荷社のようです。
左の覆屋の下に祀られる三社と右手の板宮造りの一社、何れも社名札はなく詳細は分かりません。

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