前回掲載した英比磨が建立した天満宮の拝殿から、右の石段を下りれば、そこは十七番札所 樫木山 観音寺の境内になります、今回はこちらを掲載します。

天満宮境内から観音寺境内を見下ろす。
伽藍は左の本堂と手前に手水舎、本堂右が庫裏が主な伽藍になります。

境内左に弘法大師を安置した祠と右に手水舎があり、後方に石仏群安置されています。

本堂は瓦葺の方形屋根の木造で正面に向拝が設けられ、本堂左側に大師像が安置されています。
境内はそれほど広くないので、普段は静かな境内も、本開催のようなタイミングだと参拝客で溢れます。

本堂前の阿久比教育委員会 樫木山 観音寺解説。
「樫木山観音寺は浄土宗に属する。本尊の「十一面観音」は、江戸時代中期の元禄2年(1689)の作で、50年に一度しか開帳されない秘仏になっている。
寺伝によれば、開基は蓮随大和尚であるが、創建は不詳である。
観音寺の前身は、この寺の西方にあった樫木田村の「観音堂」で、高岡村の現在地に移されたといわれている。
山号の由来もここによるものであり、この寺の西方1kmほどの所に、現在でも「樫木田」という小字名が残っている。
移された年代は定かではないが、安政4年(1857)の文書に「高岡の観音堂新四国十七番」とあり、新四国の霊場の開かれた文政7年(1824)以前であることがわかる。
なお、本堂軒下の元禄2年(1689)と刻まれている鰐口も、手がかりの一つである。
昭和23年(1948)「観音堂」から「観音寺」にかわった。
平成11年(1999)3月が、秘仏開帳の年に当たり、多くの参詣者は、黒ずんだ木造で、高さ35cm、左手にハスの花を持った本尊を拝することができた。
知多四国八十八か所霊場の第17番札所は昔のままである。」
とあった。
阿久比町誌の樫木山観音寺沿革は以下のように記されていました。
「観音寺は浄土宗に属し、「尾張殉行記」には「高岡村観音堂、覚書ニ地内一反一畝歩前々除、〇庄屋書上ニ境内反畝同上、此堂草創ノ年紀ハ不伝」と記されている。
草創ノ年紀は不明とありますが、慶長13年(1608)の備前検地以前に免祖地として認められた土地であることから、創建はそれ以前のことと思われます。
また寺伝によれば、当初は樫木陀田村にあったものを高岡村に遷されたと伝わる。
文亀2年(1502)の「英比谷虫供養縁起記」に念仏供養講番として周辺の村々の順番が示されており、そこに炊田村の名があり、樫木田村は炊田村といったことから、この時代には創建されていたようです。
「樫木山観音寺は浄土宗に属する。本尊の「十一面観音」は、江戸時代中期の元禄2年(1689)の作で、50年に一度しか開帳されない秘仏になっている。
寺伝によれば、開基は蓮随大和尚であるが、創建は不詳である。
観音寺の前身は、この寺の西方にあった樫木田村の「観音堂」で、高岡村の現在地に移されたといわれている。
山号の由来もここによるものであり、この寺の西方1kmほどの所に、現在でも「樫木田」という小字名が残っている。
移された年代は定かではないが、安政4年(1857)の文書に「高岡の観音堂新四国十七番」とあり、新四国の霊場の開かれた文政7年(1824)以前であることがわかる。
なお、本堂軒下の元禄2年(1689)と刻まれている鰐口も、手がかりの一つである。
昭和23年(1948)「観音堂」から「観音寺」にかわった。
平成11年(1999)3月が、秘仏開帳の年に当たり、多くの参詣者は、黒ずんだ木造で、高さ35cm、左手にハスの花を持った本尊を拝することができた。
知多四国八十八か所霊場の第17番札所は昔のままである。」
とあった。
阿久比町誌の樫木山観音寺沿革は以下のように記されていました。
「観音寺は浄土宗に属し、「尾張殉行記」には「高岡村観音堂、覚書ニ地内一反一畝歩前々除、〇庄屋書上ニ境内反畝同上、此堂草創ノ年紀ハ不伝」と記されている。
草創ノ年紀は不明とありますが、慶長13年(1608)の備前検地以前に免祖地として認められた土地であることから、創建はそれ以前のことと思われます。
また寺伝によれば、当初は樫木陀田村にあったものを高岡村に遷されたと伝わる。
文亀2年(1502)の「英比谷虫供養縁起記」に念仏供養講番として周辺の村々の順番が示されており、そこに炊田村の名があり、樫木田村は炊田村といったことから、この時代には創建されていたようです。
虫供養とは、知多半島出身の僧侶良忍(1072-1132)の教えを元に、自然の恵みに感謝するとともに、そのために犠牲となった田畑の虫を供養するため、念仏を唱えるもので、平安時代の終わり頃から阿久比町でも行われ、東浦・知多・常滑と共に「知多の虫供養行事」として受け継がれてきた民俗信仰で、愛知県無形民俗文化財に指定されている。
現在、阿久比町では町内各地区の持ち回りで当番を受け持ち、当番になる地区では寒干しや土用干しをはじめ1年をかけ、虫供養当日(秋分の日)を迎えます。

上は阿久比町史に掲載されている本尊の十一面観世音菩薩、50年に一度御開帳されるそうです。

写真は観音寺参道入口全景で、右手に「新四国 十七番札所 観音寺」の寺標。
左に「村社 天満宮」の社号標が立てられ、左側の参道を上れば天満宮境内に至ります。

みほとけの そのみちかいも たかおかに しんにょのつきは つねにてらせる
納経を終え、境内南側の石段を下りて、今回のゴールとなる十六番札所 鳳凰山 平泉寺に向かいます。
鎮座地はここから東方向にあるアピタの北側の阿久比町椋岡唐松になります。
距離は約500㍍ほど、時間にして10分ほどで着けると思います。
愛知県 知多四国巡礼 第6回:十七番札所 樫木山 観音寺
宗派 / 浄土宗
開基 / 善随大和尚
創建 / 不詳
本尊 / 十一面観世音菩薩
所在地 / 知多郡阿久比町矢高三ノ山高15
天満宮から観音寺 / 天満宮の東石段を下りると境内
納経を終え、境内南側の石段を下りて、今回のゴールとなる十六番札所 鳳凰山 平泉寺に向かいます。
鎮座地はここから東方向にあるアピタの北側の阿久比町椋岡唐松になります。
距離は約500㍍ほど、時間にして10分ほどで着けると思います。
愛知県 知多四国巡礼 第6回:十七番札所 樫木山 観音寺
宗派 / 浄土宗
開基 / 善随大和尚
創建 / 不詳
本尊 / 十一面観世音菩薩
所在地 / 知多郡阿久比町矢高三ノ山高15
天満宮から観音寺 / 天満宮の東石段を下りると境内

写真は平泉寺への道中、角前田交差点から東に150㍍ほど先の道路脇で見かけた「唐松の井戸」解説板。
「唐松の井戸
平安時代、第53代淳和天皇の御代、天長七年(830)のある夜、天皇は鳳凰という吉鳥が何羽も群れをなして尾張の国へ舞い降りたという夢を見られた。
その地こそ知多郡英比の角岡村(現在の椋岡)であった。
そこで早速、天皇は厚く信任されていた比叡山の座主・慈覚大師に「尾張の国へ行き、鳳凰を見てくるように」と命じられた。
当時、英比の里は日照りが続き、田畑の作物は枯れ、飲み水さえもなくなるありさまだった。
慈覚大師を見つけた村人の一人が「お坊さま、どうかお助け下さい」とすがりついた。
そばの井戸をのぞいてみると、一滴の水もなかった。
大師は道に落ちていた石を拾って、きれいに拭き清め、経文を唱えて井戸の中に投げ入れ、一心不乱に読経された。
すると、水がこんこんと湧き出してきて、人々の飢渇を救ったと言われる。
尾張名所図会巻六「唐松井」には「片岡村にあり。里民朝夕是を汲む、その水、はなはだ清し、これ慈覚大師加持し給いし名水なりとぞ。
いつも元旦には井中に松影見ゆるとなん。
されども近きあたりに松の木なし。
人皆是をあやしむ故、虚松(からまつ)の井なるを、後、終に唐松の井とはよびならわせるべし。」とある。
平安時代、第53代淳和天皇の御代、天長七年(830)のある夜、天皇は鳳凰という吉鳥が何羽も群れをなして尾張の国へ舞い降りたという夢を見られた。
その地こそ知多郡英比の角岡村(現在の椋岡)であった。
そこで早速、天皇は厚く信任されていた比叡山の座主・慈覚大師に「尾張の国へ行き、鳳凰を見てくるように」と命じられた。
当時、英比の里は日照りが続き、田畑の作物は枯れ、飲み水さえもなくなるありさまだった。
慈覚大師を見つけた村人の一人が「お坊さま、どうかお助け下さい」とすがりついた。
そばの井戸をのぞいてみると、一滴の水もなかった。
大師は道に落ちていた石を拾って、きれいに拭き清め、経文を唱えて井戸の中に投げ入れ、一心不乱に読経された。
すると、水がこんこんと湧き出してきて、人々の飢渇を救ったと言われる。
尾張名所図会巻六「唐松井」には「片岡村にあり。里民朝夕是を汲む、その水、はなはだ清し、これ慈覚大師加持し給いし名水なりとぞ。
いつも元旦には井中に松影見ゆるとなん。
されども近きあたりに松の木なし。
人皆是をあやしむ故、虚松(からまつ)の井なるを、後、終に唐松の井とはよびならわせるべし。」とある。

石が組まれた井の中は、慈覚太師が祈祷以来、今も水を湛えていました。
周辺は宅地化され、土壌の乾燥化も進み、この井戸の水もいつまで湧き出るものか。
そして、慈覚太師は椋岡に舞い降りた鳳凰を見つけたのだろうか。
唐松の井戸
所在地 / 知多郡阿久比町椋岡唐松63
天満宮・観音寺から唐松の井戸 / 天満宮・観音寺から東へ0.5km、約10分ほど
参拝日 / 2025/6/21
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