水屋


この地域は、庄内川矢田川に南北で挟まれる立地条件にあります。
「瀬古村輪中」と呼ばれ、古来より低湿地帯でよく洪水に見舞われたそうです。

庄内川矢田川堤に立ち街並みを眺めれば明らかに天井川の様相。

一旦洪水となれば、すぐに床上浸水、水が引くにも日数がかかります
そうした地形から土台を石垣で高く盛り上げ、その上に蔵や住居、浸水時の食料、移動の為の船を保管したものが水屋と呼ばれる。

写真は守山区大永寺町で撮影(2017.03.26)

冠水被害を最小限にするため、ほぼ人の背丈ほどに積まれた石垣、その上に基礎、建物が建つ。


ここよりほど近い東春酒造にもその特徴を残す蔵が存在する。
河川整備、排水能力の向上に伴い水屋も減少。
立地条件から起こりうる災害を最小限に抑える先人の知恵、水害に対する意識も薄れつつある。
周辺の住宅と比較すると、堤が切れた際の被害の違いは明らかです、その必要がなくなった事は良い事でもありますね。
後世に残しておくべきものかも知れません。

アクセス
ゆとりーとライン 川宮駅から南へ徒歩10分程

近隣の立ち寄り所
熊野社

大永寺


城跡と寺社めぐり
http://www.city.nagoya.jp/moriyama/category/143-2-2-6-0-0-0-0-0-0.html