『瀧山寺』と『瀧山東照宮』德川ゆかりの地を訪ねる

東名高速道路を法定速度+10Kmの定速走行で南下
車間を詰められながらも無事「岡崎I.C.」へ到着
そこからは県道335を青木川沿いに遡る事約15分、 県道沿いに石の鳥居が見えてきます「瀧山寺」です
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瀧山寺由緒によれば、686年(朱鳥元年)奈良時代の山岳修行者の小角は青木川の滝壺から薬師如来を拾い上げ、安置するために「吉祥寺」という堂を建てたのが始まりとされているようです
1120~1124年、比叡山で修行した仏泉上人永救が、仏法興隆のためこの地へ訪れ、荒廃した吉祥寺跡に再び霊場を建て、物部氏の外護により本堂を造営、境内に360の寺院が建てられた繁栄を極め、現在の寺名「瀧山寺」はこの頃に改められたと云われます
その後、寺盛は衰退
江戸時代に入り再興、1646年(正保三)、家康公誕生地の守護である瀧山寺隣地に東照宮の設立され、江戸時代には青龍院・玉泉院・常心院・浄蓮院・観量院・密厳院の六坊建立された。
現在は浄蓮院が瀧山寺の本坊として残っているのみ
写真は鳥居脇に掲げられた配置図
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瀧山寺参拝駐車場に駐車して青木川を10分程下り、青木川に架かる橋の手前の三門から瀧山寺を目指します
盛期を偲ばせる距離感です

三門(国指定文化財)
1267年(文永四)、飛騨権守藤原光延により建立、鮮やかな彩のどっしりとした佇まい
扁額は1275年(文永12)藤原朝臣の書とあるが

門の左の塚
山門建築の折、垂木1本を逆さに組んでしまった、それを恥じ自害した言い伝えがあり、この塚はその墓と言われる
その名残は大屋根を眺め一周すると、支える垂木の1本の断面の向きが違っている事に気づくでしょう
(青い邪鬼の辺りです)
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三門の両脇の仁王像(岡崎市指定文化財)
仏師運慶作のものと言われているようですが詳細ははっきりしません
大屋根を支える邪鬼、拡大するとユニークな表情をしています
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滝山寺への参道
葵の紋が入る石燈籠を眺めながら石段を登り詰めます
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最後の石段を登ると境内が開けます
境内左の鐘楼(上段)
瀧山寺は、1671年(寛文十)と1967年(元禄十)に徳川将軍家により修復を受ける、1967年にの綱吉により修復を受けたものが現在のもの

鬼塚(中段)
鬼祭りと鬼塚伝説
源頼朝の祈願により始まったのが起源と言われ、何度か廃絶、復活を繰り返し現在も受け継がれる
毎年、旧正月7日に近い土曜日に行われ、祖父・祖母・孫の3鬼の面を付けた鬼が現れ、松明を持った若者が鬼を追う、本堂全体が火に照らされる祭り
県の無形民俗文化財に指定される奇祭です・・・・・すごい人ですヨ
鬼塚
この奇祭で使われる面、運慶作と言われますが、本来は父面・母面も存在したと伝わる
昔、旅僧が斎戒沐浴せずに父面・母面をつけ祭りを行い、面が離れず息絶えたことから
二人をここに葬り鬼塚として供養した、父面・母面はそれにより残っていないのだと言い伝えられています
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境内正面の本堂(国指定重要文化財)
1222年(貞応元年)足利義氏の命で建立
和様・唐様・天竺様を取り入れた様式は、唐様建築が取り入れられた鎌倉「建長寺」、その30年より前に先駆けて建立されたもの、正面から見た緩やかな屋根勾配と跳ね上がり、落ち着いた美しさを感じる
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本堂扁額と堂内
 堂内には不動明王座像、日光菩薩、月光菩薩、本尊の薬師如来のほか12神が安置されています
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瀧山寺本坊(浄蓮院)と宝物殿
頼朝の等身大の聖観音菩薩立像を見る事ができ、像の内部には頼朝の遺毛と歯が胎内に納められていると言われ、エックス線写真からも何かが収められている事はHPでも公開されています
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本坊から県道335沿いに下ったところにある観音堂
とっても急な石段の先にある御堂、扁額は劣化により識別ができない
唯一、石灯籠に元三大師と刻まれている、案内板には観音堂と紹介されていたが・・・・・
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日吉神社(市指定文化財)
瀧山寺本殿のすぐ後方に建てられています
1122年近江「日吉神社」より勧請、1608年(慶長13)家康により社殿を建立、1645年(正保2)、東照宮の設立の際に再建される
ご覧の様にトタンで全面覆われ、劣化の進む社殿を保護しています、青空の下で復元された姿を見たいものです
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滝山東照宮(重要文化財)
瀧山寺本殿右の小高い一画に隣接する形で鎮座しています
1646年(正保3)、家康公誕生地の守護である瀧山寺隣地に建立
日光、久能山と並び日本三大東照宮の一つとも云われるようです

 石段を登り鳥居の左に手水舎、その右正面が拝殿、幣殿、中門、本殿とつながります
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広い敷地ではないですが家康を祀るだけあって装飾は絢爛豪華
虹梁、木鼻、どれを見ても色鮮やか「東照宮」に相応しい趣です(コントラスト強調しています)
おやじの住む名古屋には​名古屋東照宮がありますがとてもシックです
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瀧山寺と同一敷地にあるものの、1874年(明治六)の神仏分離により滝山東照宮は独立、現在も別法人となっています
御朱印は平日には頂けないようですのでご注意を

滝山寺
住所 / 愛知県岡崎市滝町字山籠107
℡ /  0564-46-2296
アクセス /  車 ​東名高速道路「岡崎I.C.」下車約15分
公共交通機関 / 名鉄名古屋本線東岡崎駅」下車、大沼方面行バス「瀧山寺下」