玉照姫伝説が伝わる『泉増院』

名古屋市南区笠寺町『泉増院』
真言宗智山派のお寺で笠覆寺(笠寺観音)の塔頭寺院の一つ

山門入口には「玉照姫」の奉納提灯が連なります
笠覆寺(笠寺観音)の山門から道路を隔てた南側に鎮座します

泉増院には玉照姫が祀られており、「笠寺観音を詣り、玉照姫に詣らねば片詣り」と言われるそうです
笠寺観音と比較すると境内は小さく、人目を引き付ける目立つ建造物がある訳でもない
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赤い鳥居から石段を上り山門へ進む
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葵の紋の入る門幕が目に入ります
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山門に掲げられた寺院表札
その先の参道には玉照姫の白い幟が立ち並びます
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山門から右に笠寺観音の仁王門も見えています
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山門の先は石畳の参道が真っ直ぐに伸びます
「生まれ歳守り本尊の表札」が掲げられています
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建物の外観は随分新しめ
ガラス張りの内部には木彫りの仏像が収められています

人は生まれ年の干支により、守護してくれる仏が定まっていると云われるそうです
その守護してくれる仏を「守り本尊」と呼ぶそうです
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子年生まれは千手観音、 丑、寅年生まれは虚空蔵菩薩
卯年生まれは文殊菩薩、辰、巳年生まれは普賢菩薩
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午年生まれは勢至菩薩、申、未年生まれは大日如来
酉年生まれは不動明王、犬、猪生まれは阿弥陀如来
あなたの「守り本尊」は?

仏師が誰なのか紹介はありませんが、何れも木の質感が鮮やかな新しい仏像です
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生まれ歳守り本尊から参道は右に折れ、門から正面に見える建物が不動堂
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門をくぐり境内へ
左手に手水鉢と地蔵堂、正面が不動堂、参道右に本堂と薬師堂の配置となります
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桜の下に手水鉢
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不動堂
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秘仏の玉照姫像は泉増院の第七世住職実道上人が夢のお告げを受けて奉安したと伝えられる
代々德川家の姫君や奥女中の信仰が厚かったといわれます

「玉照姫伝説」は古くから伝わるシンデレラストーリー
玉照姫は、風雨にさらされていた観音様に自分の笠をかぶせてあげたことが縁で、藤原兼平の夫人になった女性
笠覆寺(笠寺)や地名の由縁はそこから始まると伝わります

縁結びのご利益があり、若いカップルや女子高生がお参りするパワースポットでもあるようです
尚、笠覆寺にも新しい玉照堂があります、両方お参りしておけば完璧という事でしょうか
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本堂
現在の建物は1934年(昭和9)、泉増院の大檀家により再建されたもの
堂内には大日如来弘法大師不動明王が祀られています
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薬師堂
堂内に祀られる「くす薬師」
仏師松本明慶の作で2002年(平成14)に奉安されたもの
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手入れされた庭に咲く満開の桜と本堂
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本堂の正面にある地蔵堂
右が福寿地蔵尊、左は水子供養
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地蔵堂後ろの裏参道環状線に至ります


良く手入れされた庭とトリコロールカラーの奉納提灯が印象的な泉増院
(2018/03/31撮影)

宗派 / 真言宗智山派
創建 / 不明
本尊 / 大日如来
住所 / 名古屋市南区笠寺町上新町76
℡ / 052-821-1366
アクセス / ​名鉄名古屋本線「本笠寺」下車東へ徒歩5分程