昭和区川名 『馬頭観音』

名古屋市昭和区川名本町
通りは飯田街道の面影を今も残しています
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家康が駿河から尾張に向かうために整備された街道と云われます
この道を東に少し歩くと川原神社、その先は八事へと続きます
地域と地域を結ぶ道、機械のない時代に人により作らていくのですが
昔の人々の情熱と根気には改めて敬服します
ついつい、早さや利便性を求めてしまう時代、考えさせられるものがあります
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そぼ降る雨の飯田街道
街道沿いに建つ八百屋さん、店の脇に小さな祠を見かけました
お店には馬頭観音真言が書かれた貼り紙が貼られています
馬頭観音が祀られているようです
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祠の内部は薄暗く、遠目にはなにがなんやら良く覗えません
案内板もなく、これはなんと呼べばいいのかな?
「川名の馬頭観音」でいいのだろうか
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祠の前でしゃがみこみ目線を合わせると馬頭観音像が現れます
光背の右に「川名組」、左に「馬連???」もう一文字隠れているようです
後に昭和区の情報を調べたところ「馬連中」と彫られている事は分かりました
馬連中???
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この馬頭観音の始まりは1909年(明治42)
当時、この地で馬車を使い運送業を営む同業者の方々により
生業に必要不可欠な馬達の健康と道中の安全を祈願し共同で安置した事が始まりといわれます

我家の前を綺麗に舗装された片側三車線の道路が走ります、つい最近までは未舗装の対面通行
雨が降れば轍ができ、ぬかるんで歩くのも大変な地域でした

明治の頃のこの地はそれ以上だったのかも知れませんね
人に代わり荷物を運ぶ馬達、四輪駆動とはいえ過酷だった事は間違いない
その馬達の御蔭で生業をなす方々がこれを作ろう!
ある種の感謝の気持ちが伝わってきます

馬から車に代わった現在も大切に受け継がれ、飯田街道を行き交う車の安全を見守っています
この先もここにいてくれればいいですが

住所 / 名古屋市昭和区川名本町4丁目5
アクセス / ​市営地下鉄鶴舞線「川名」下車 西へ徒歩10分程​