昭和区曙町 『善巧院』

昭和区曙町
吹上公園の南にある小学校の南側に東西に伸びる通りがあります
「曙町2」交差点から少し西に行った道路沿いを山門なり寺号標を頼りに「善巧院」を探します
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寺の前を二回程通り過ぎてしまい、三回目にして漸く辿り着いた「善巧院」
目印の山門や寺号標はなく、二階建てと三階建ての建物の間の奥まった所に堂らしき建物が建っていました、外観は所謂民家そのものです
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堂の左側、焼き鳥屋の短冊の如く掲げられた仏様の札
遠目に長くて白い物も見えています、苦手なくせに確かめたくなります

境内なのか、個人の御庭なのか、立ち入るのに躊躇する趣です
お声掛けする方法も分からないので、そのままお邪魔させて頂きました
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中にお邪魔させて頂き間近で長い物を確かめる
紛れもなくとぐろを巻いた白蛇です、結構リアルに彫られています
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今にもこちらに飛び掛かってくる様な白蛇が祀られた一画の全景
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一番奥は乳仏観音だろうか
左手に子を抱き乳を飲ませ、表情はやや笑みを浮かべています
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リアルな白蛇(龍)
へびが苦手な者からみると、どの位置からも見られているようで・・・・・
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一番手前に子安観音でしょうか?子供を抱えた穏やかな表情の座像が祀られています
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堂内
正面に善巧院の本尊、大黒様と恵比須様が祀られています

以前はお寺の入口付近に御神木の楠木があったそうですが、昭和20年の台風で倒れてしまったようです
御神木の楠木はこの地を訪れた弘法大師が植えたものと伝わります

弘法大師が植えた7本の楠は「弘法七本楠」と呼ばれますが
熱田神宮に5本、1本は​田光八幡社​と残り1本が古井の坂に植えられたと云われます
それがこちらの楠木という事でしょうか

既に存在しない楠木ですが、この地に住まう人々の信仰を集めた様です
倒木となった楠木は白蛇や本尊に姿を変え堂内で祀られています
弁才天や大黒天、何れも温厚でいい表情をしています

尚、この善巧院はどの宗派にも属さない個人で始められた寺の様なので
訪れた際には一声掛けるのが賢明かと思います

善巧院
創建 / 不明
住所 / 名古屋市昭和区曙町1丁目
アクセス / ​市営地下鉄桜通線吹上下車西へ徒歩10分​