長野県小布施 『浄光院』

長野県上高井郡小布施町雁田
岩松院​を出てせせらぎ緑道を左へ
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雁田山を左に仰ぎ、右に広がる果樹園と秋を彩る緑道端の草花を眺めながら10分ほど歩く
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雁田山は環境保全地域に指定され、情景維持を図っているようです
霧雨の中、緑道に面した浄光寺庫裏の石垣脇で淡い紫の花に足が止まる
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浄光寺山門全景
瓦葺の素朴に山門、その先に苔生した石段が続きます
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山門脇にハート型のピンクの絵馬が沢山結ばれています
浄光寺は別名「妻恋薬師」と呼ばれ、境内の花桃が「だいす樹」と名前が付いている事から
願いをかけこの木に結ぶことで願いが叶うらしい
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浄光寺の薬師堂は1907年重要文化財に指定
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浄光寺山門
苔生した石段はこの寺の歴史そのもの
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仁王像
本来右は赤、左が白の仁王像らしい
朱は褪せていますが、修復直後の鮮やかなものより味わい深いものです、二体のうちどちらか不明ですが
片方は土に埋まった状態で発見されたようです
鎌倉時代(1185年頃~1333年)末期の作と云われていますが、作者は不明、小布施町文化財に指定されています
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山門に掲げられた教え
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歴史を感じる石段を登っていきます
入口に案内ボタンがあり、それを押すことで境内各所のスピーカーから住職の案内が流れてきます
この登りにくい石段、荒廃したものではなく意図して配置されたものらしい
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石段脇の彼岸花が丁度見頃を迎えています
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杉並木に囲まれた石段の先に薬師堂が現れます
ここから先は角の取れた綺麗に積まれた石段に変わります
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石仏を見ながらぼちぼち登ります
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杉並木に囲まれた石段の先に薬師堂が現れます
ここから先は角の取れた綺麗に積まれた石段に変わります
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薬師堂境内脇の手水鉢と百度石・・・・・ついつい数え玉を数えたくなる
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小布施で一番すきな寺、久し振りの訪れた薬師堂の全景
現在の薬師堂は昭和21、22年の根本大修理の際発見された墨書や本尊の薬師如来像の胎内銘から
室町時代初期の1408年(応永15)の建立である事が確認され、国の重要文化財に指定されています
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茅葺き屋根の入り母屋造りの堂は、屈指の最優秀作といわれる蟇股(かえるまた)や巻き込み渦文の多い木鼻、外陣天井を化粧屋根裏とした手法等すばらしい技術が見られ、特に板壁に残る極彩色の仏画、内陣柱上の斗供(ときょう)などは室町時代初期の代表的な建築として評価されています
2007年に屋根の総葺き替え工事を行い、翌年の2008年が建立満600年だったそうです
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堂正面に掲げられた浄光寺薬師堂重複記と扁額
荒廃しかけた薬師堂修復の苦労がここに記されています
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堂内の薬師瑠璃光如来
人感センサーで暗い堂内の薬師瑠璃光如来を照らしてくれます
木造の薬師如来坐像(長野県県宝)で、岩座の上に日光・月光菩薩十二神将に囲まれたもの
胎内銘に1409年(応永16)あり、薬師堂建立の翌年の作だそうです

単眼鏡で見るその表情はどこまでも穏やか
眼を△にすることの多い昨今、目指すところはここなのかモ
久し振りに訪れた浄光寺は以前の趣を留めていました

かみさんの目的だった御朱印、この日法要のため不在で頂けませんでした
再訪する動機付けが出来ましたね、次回は桜の時期に如何?
2018/09/21


浄光寺
宗派 / 真言宗豊山派
薬師堂建立 / 1408年(応永15)
本尊 / 薬師如来
住所 / ​長野県上高井郡小布施町雁田676