『御替地神明社』 名古屋市南区豊田

名古屋市南区豊田2丁目
こちらの地域も新田開拓により開かれてきた地域
1741年(寛保元)戸部下前新田として開かれたものです
古くから天白川は氾濫に見舞われ、山崎川に合流させる工事が行われます
それは逆に山崎川の氾濫、堤防の決壊につながった事から元に戻すことになります

それに伴い、天白川流域の天白古川新田を取り壊し流れを戻すのですが、その代わりにこの地を替地として与えたことから御替地新田と呼ばれ、地名にもなっていました
後の1812年(文化9)に道徳新田と名を改め、このとき御替地という地名は無くなりますが、周辺の公園などに御替地の名の名残りをとどめています
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住宅地の傍ら、天を貫く様に巨大なコンクリートの橋脚と新幹線の線路が続きます
現役の頃はお世話になった新幹線、視線も変わり下から間近に見上げる経験は初めてですが
人々は当たり前のように行き交います
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新幹線の橋脚の下に御替地神明社の石鳥居と鎮守の杜が見えてきます
ジャングルジムの様な何とも奇異な光景です
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鳥居正面からの全景
橋脚の陰に隠れて拝殿と赤い鳥居が姿を見せています
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境内は見事に橋脚が立ち並んでいます
参道の橋脚を避ける様に右に曲がっています、こうした光景は他でも見た事はない不思議な光景です
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境内左の手水舎と手水鉢、奥が社務所になるようです
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切妻の拝殿と御神木の楠木
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阿像は毬を、吽像は子犬を従えた拝殿前の狛犬
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御神木の楠木は空を覆い尽くさんばかりの見事な枝振りです
さらにその上を新幹線の線路聳え視界を塞ぎます、圧迫感のある空間です
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拝殿から本殿方向の眺め
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本殿は石積みで高く盛られ、透塀で周囲を囲まれに祀られています
これだけ高ければ少々の氾濫で本殿が被害を受ける事はないのでしょう
本殿前の狛犬も随分と高い位置から見下ろしています
屋根以外は本殿全景を覗う事は出来ませんでした

御替地神明社
創建は新田開発の翌年(1742)に創建されたと云われますが定かではありません
祭神は天照大御神
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本殿左の稲荷社、こちらも同様に高く積まれた石垣の上に祀られます
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稲荷なのでお狐様ですね
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稲荷社の左に平屋の建物
弘法堂の様ですが、建物の前には手水鉢と地蔵が一体祀られています
この地蔵さま、空襲で被災したのか顔の一部が欠落していました
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本殿の右側は御替地東公園に隣接しており、公園北側の一画は本殿と同じ高さで神域が広がっています
玉垣の中には三社祀られているようですが、何れも詳細は分かりません

こちらの境内の龍神社には1780年(安永9)に日照りに悩まされた人々が​荒子観音​から勧請された円空作の竜神像があると云われますが良くわかりませんでした、一番右の大きな堂が龍神社だろうか?

堂の前の公園敷地に小さな地蔵堂があります、中には一体のお地蔵様が公園を見守るように佇んでいます
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御替地東公園から神社全景
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特別ゲスト
境内で放たれている鶏、その塀の上や境内には複数の猫達が、鶏を襲わないのだろうか?
鶏は余裕で歩き廻っています、これも不思議な光景
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境内正面にある御替地新田から道徳新田に名称を改めた歴史を刻んだ碑
鶏が・・・・・猫を威嚇している?
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巨大な新幹線の橋脚の脇、夕空に高く聳えるクレーン
高低差と圧迫感を感じる印象を受けた御替地神明社です

住所 / 名古屋市南区豊田2丁目8
アクセス / ​名鉄常滑線「道徳」駅下車東へ徒歩10分程