バスツアーで滋賀県『櫟野寺・宝厳寺』へ

バスツアーの寺社巡り
随分前からコスパの良さは気になっていた
2018/11/9初めてのバスツアーに参加してきました

「平安の秘仏・櫟野寺(らくや)寺大観音御開帳、船でしか行けない神の住む竹生島
平日参加費8800円のツアーです
イメージ 1
名古屋駅エスカ地下街7:50集合
出張とかで新幹線には乗って来たけれど、この時間の地下街がバスツアー集合場所になっていて、かくも多くのツアー会社が軒並み並び、参加者が集まるとは、初めて見る光景にビックリ
点呼を済ませ、バスガイドさんに誘導され、新幹線ガード沿いの「あの場所」へ
旗を持った人についてぞろぞろ歩く、ある種の憧れみたいなものがあったが、漸く参加できた
イメージ 2
8:30
家を出るころは雨も降っていなかったが、地上に出てバスに乗る頃には結構降り出して来た
竹生島の渡船が欠航にならない事を祈るのみ
名駅出発、さあて、モーニングビールといこう
今日は何も気にしなくとも連れて行ってくれる、らくちん、らくちん
イメージ 3
9:30
東名阪のいつもの渋滞、今日は乗せてもらう立場、気にもならないね
運転手さんご苦労様です
車窓から見る山々の紅葉、盛りには早いようです、ガスった山々は水墨画の趣きがある
新名神に入り、目指すは一路櫟野寺へ
イメージ 4
9:38
新名神土山SAで10分の小休止「時間までには戻ってくださいね」と一人ひとりに声掛け
こうしたものは大体一人や二人遅れるものだと思っていたが、参加客の皆さんしっかり時間厳守
全員集合確認するや出発、どんどん先行する
イメージ 5
10:11
櫟野寺到着
雨、止んでくれない
旗の後に連なって皆さん一斉に境内へ、無人の写真を……次から次にバスが来る、諦め~
イメージ 6
紅葉の始まった仁王門、人波が途絶える事はありません
山門脇には無数の十一面観世音菩薩が整然と並び祀られています
イメージ 7
櫟野寺山門扁額
かみさんはこの人の多さから先に御朱印帳を預けに行ったようです
イメージ 8
櫟野寺本堂の回向柱、善の綱は本堂へ伸び、その先は本尊の右手人差し指につながっています
回向柱を触れる事は直接本尊に触れたのと同じ御利益が得られるそうです

ガイドさんからチケットの配布を受け本堂へ
広報担当のお坊さん、関西弁の軽い乗りの語り口で寺の歴史、本尊やその他の仏像について
説明を受ける
普段はちゃっかり団体に紛れて解説を聞いたりしてますが、こうしたことはツアーならではの特権かもしれませんね
イメージ 9
本尊含め全ての仏像は内陣奥の宝物殿に保管されています
秘仏十一面観世音菩薩や平安時代に彫られ、一本の木から掘り出される一木造と呼ばれる仏像
ノミを一つ入れるたびに礼拝を3回行い、そしてまたノミを入れ礼拝を繰り返す一刀三礼による
膨大な時間をかけ作られたもので、像の高さは312㎝で国の重要文化財では、日本最大の大きさです
そうして造られたと知ると尚更、その大きさに圧倒されます
その他にも薬師如来坐像地蔵菩薩坐像、観音像等20体もの仏像は国の重要文化財に指定され、今回の御開帳に合わせ勢揃いで公開されました

櫟野寺は天台宗総本山延暦寺の末寺、昔は甲賀六大寺の筆頭と云われ、この地方の中心寺院
以前は広大な境内地を有し、末寺には阿弥陀寺・仏生寺・常楽寺地蔵寺・成道寺・安国寺・詮住寺など坊があったものの、荒廃、廃寺にともない各坊の本尊が櫟野寺に集まってきたらしい、平安仏の宝庫と云われるのも頷ける
十一面観世音菩薩を正面に、ぐるっと一周するように様にゆとりのある配置で展示され、一つ一つじっくり見る事が出来る、それこそ台座のカビ、今も残る金箔まで間近で見る事ができます
残念ながら写真は禁止なのでしっかり瞼に焼きつける
イメージ 10
櫟野寺御朱印
今年は、33年に一度の特別公開の年にあたり、訪れる方は多いようです
御朱印を頂きに行ったかみさんの話では、預かってきた御朱印帳を何冊も書いてもらう方がいて、随分と待たされ、集合間際に漸く書いてもらえたとの事

櫟野寺
滋賀県甲賀市甲賀町櫟野1377甲賀土山
URL http://www.rakuyaji.jp/


11:00櫟野寺を後にする11:50「あいとうマーガレットステーション」着
ここで小休憩(食事時間までの調整?)
イメージ 11
地元の野菜、特産品が販売されており、野菜を買い求める方もチラホラ
我家はおでんのネタとして赤こんにゃくを購入
イメージ 12
道の駅の前にコスモス畑を見つけ、おっさんは一人別行動でこちらを散策
今年初めて見るコスモスの群落かもしれない
二・三日してからかみさんがwebでここの話題が取り上げられているのを見せてくれた
コスモスではなく「ヒマワリが見頃を迎え…」あったかァ???
イメージ 13
道の駅周辺の観光案内板
12:00道の駅を出発し昼食会場へ向かう事に
イメージ 14
12:15、滋賀県犬上郡甲良町池寺の一休庵本店に到着
二階団体席に案内され、既に食事の並べられた席で各自昼食
イメージ 15
メニューは以下
・和牛鍋⇒国産牛が一枚入った鍋、出汁が混ざっていなくて味が薄かった
・おぼろ豆冨⇒自家製との事だが
・きのこの白和え⇒キノコの塩味が強く塩辛かった
・野菜の焚合わせ⇒普通
・さしみこんにゃく⇒おやじには一番落ち着く一品○
・野菜の天ぷら⇒衣がおもい
・御飯、香の物
以上が店のHPでは@1,500とあった
イメージ 16
食事中に一休庵の西側の高台から見下ろす、下に西明寺山門が間近に見える
出発までには少し時間があったので山門まで散策
834年(承知元年)に創建された天台宗の寺、本堂、三重塔は国宝に指定されているそうです
ここは近く訪れる予定なので情報収集
イメージ 17
駐車場と周辺の見どころが事前チェック出来るとは思ってもいなかった
計画に取り込もう
おっと時間が迫って来たバスに戻らねば
全員乗車12:45分一休庵を後に彦根港を目指す

彦根城を眺めつつ13:25彦根港到着
イメージ 18
14:00発の竹生島行に乗船予定ですが、ガイドの方は渡船代の払い戻しを気にされているようでしたが、「予定通り運行」を知りほっとした様子
雨は止んできたものの、いつ降ってもおかしくない怪しい雲行、晴れ男と晴れ女のはずなのに
イメージ 19
竹生島行の赤いやつに乗船し14:00出発です
イメージ 20
長浜方面を眺めつつ船は穏やかな湖面を沖へ沖へと進みます
40分程かかるとの事、さすがに日本一の大きさを誇る琵琶湖だけの事はあります
イメージ 21
14:57
小雨なのか、飛沫なのか分からないが、窓は滴で見通しが効かないけれど一枚
石鳥居や神社の伽藍が見て取れます
イメージ 22
竹生島到着
ガイドさん走る~
団体のチケットを手に参加者に手渡し(ガイドさん大変)

島そのものが神域となっているそうです
上陸すると売店の先から石段が上へと続いています、正面に宝厳寺本堂、右手に三重塔等が見えます
イメージ 23
チケットを持ち最初の石段から鳥居をくぐり宝厳寺の境内を目指します
石段の数はガイドさんから聞いたような・・・・・忘れました
見た目ほど段数はありません、斜度がこたえるくらいです
イメージ 24
鳥居をくぐった右に赤い鐘楼
ここで一息つきながら最後の石段を登ります、境内はもう見えています
イメージ 25
宝厳寺境内に到着です
正面の本堂左脇の赤い幟の奥は三龍堂、左の社は天狗堂、右が手水舎になります
イメージ 26
本尊である弁財天は、江ノ島、宮島と並ぶ「日本三弁財天」の一つ、その中で最も古い弁財天と云われるそうです、ガイドさんも一息ついて初めての宝厳寺を満喫しているようです
イメージ 27

宝厳寺は、724年(神亀元年)聖武天皇の夢枕に立った天照皇大神より「江州の湖中に小島がある、その島は弁才天の聖地である、寺院を建立せよ、国家泰平、五穀豊穣、万民豊楽となるであろう」というお告げから、僧行基を勅使として差し向け、堂塔を開基させたのが始まりと伝わります

1868年(明治元年)宝厳寺は大きく変わります、この年発布された『神仏分離令』により、寺を廃寺にして神社に改めよという命令が下されます
しかし信者の存続の声が伝わり、弁才天を祀る本堂建物を都久夫須麻神社(竹生島神社)に引き渡す事で存続する事になります、現在の都久夫須麻神社本殿は神仏分離前の宝厳寺本堂という事です
現在の本堂は1942年(昭和17)に再建されたものです
イメージ 28

鳥居正面の手水舎付近に石造五重塔不動明王等が祀られ、左に妙音天堂と社務所があり、御朱印待ちが出来ています
この寺は秀吉との関係も強く、多くの書状、宝物が寄贈されているそうです
1602年(慶長7)には、秀頼により豊国廟にあった観音堂や唐門などを移築されます
唐門は国宝に指定、訪れた当日も修復工事のため全貌を見る事が出来ず残念なところ
イメージ 29

修復工事中の国宝唐門から千手観世音菩薩を納める観音堂から船廊下を経て都久夫須麻神社本殿に向かいます
左の三重の塔は350年前に焼失したものを近年復元したもの、なので朱は鮮やかです
イメージ 30

創建以来幾度か火災に見舞われ、1567年(永禄10)に再建、後の1602年(慶長7)に豊臣秀頼により他の移建物と組み合わせ作られたのが現在の本殿で国宝に指定されています
本殿の右の小路を行くと常行殿につながります
イメージ 31

イメージ 32
本殿正面の龍神拝所では素焼きの小皿に願いを書き、岩場に立つ鳥居に向かって投げる「かわらけ投げ」ができ、鳥居をくぐれば願い事が叶うといわれています
イメージ 33

我家もチャレンジ、二枚の小皿の一枚に名前、もう一枚に願い事を書き鳥居をめがけ投げ込みます
見ているほど簡単ではないようで、まっすぐ飛ばない
結果一枚もゴ~ル!せず、大丈夫です、投げる事で願いは叶うそうです
それにしても積み重なった皿で祠は埋まっているが、これは適当な時期に片づけるのか?
イメージ 34

船廊下の外観
高舞台造りの船廊下は秀吉の御座舟の日本丸の骨組みを使用し建てられているそうです
廊下内部には国宝とありましたがガイドさんの案内や​宝厳寺HP解説には重要文化財と書かれてる
どうした事だろう?
唐門の下あたりに昭和45年に建立された黒龍大神と黒龍姫大神を祀る祠
その先は琵琶湖に落ちこむ断崖、祠の右にある御神木の幹に隙間が見えます
琵琶湖に住む黒龍がこの隙間を通り登ってくるのだとか
イメージ 35

唐門
現在修復工事の真っただ中
1603年(慶長8)、豊臣秀頼観音堂とともに豊国廟から移建してきたもの見事な装飾彫刻が施された
唐門は国宝にしていされ、秀吉が建てた大阪城極楽橋にあったもの大阪城を偲ぶ最後の遺構とされます
修復が終わった頃に改めて見に来たいものです

宝厳寺
創建 / 724年(神亀元年)
宗派 / 真言宗
本尊 / 弁財天
住所 / 滋賀県長浜市早崎町1664

都久夫須麻神社
創建 / 第21代雄略天皇3年
祭神 / 市杵島比売命 /宇賀福神/浅井比売命
住所 / 滋賀県長浜市早崎町1665

かみさんが列に並んで頂いて来た宝厳寺御朱印
イメージ 36

イメージ 37

イメージ 38

御朱印待ちが出ると滞在時間1時間のツアーでは忙しい参拝となります
帰りの船の時間もあり、渡船場に戻るとします
イメージ 39

16:00
迎えの赤いやつがやってきました
乗船までの僅かな時間、売店の赤こんにゃくのおでん、これに夫婦ともども引っ掛かる
関西風の出汁が浸みこみ、オカカがふりかけられた赤こんにゃくは冷えた体には暖かくて美味しい
なのにビールを買い求めてブッシュ~

これが効いたのか、帰りは爆睡、名神を通って帰って来たらしい
気が付いたら名駅に到着、時間は19:30
イメージ 40

名駅周辺はすっかりクリスマスモード
ここは一杯飲んでから帰る事に
イメージ 41
一件目、立ち飲み居酒屋「魚椿」でお疲れ様の乾杯
二件目はのんき屋で串カツで乾杯、今日一番おいしいと感じるのが名駅とは・・・・・

食べ放題ツアーも気になるが、どうなんだろう?
初めての寺社巡りツアーでしたが食事はともかく、満足できるものでした

個人で行った場合の概算だと
東名阪・第二名神@1,910・拝観料・食事@1,500・渡船@3,000・拝観料@800/入島料@400・・名神@1,700・名古屋高速@1,130・走行距離230kmガソリン燃費18㌔として@1,850
軽く1万越えです、自分で運転する事を思えば随分お得な気がします
何より移動中にのんびりと酒が飲める、これが最高だね、ぜひまた参加したいと思う