『西方院・笠寺烏瑟沙摩明王』名古屋市南区


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笠覆寺(笠寺観音)西門から見た早朝の門前町、まだ車の往来もなく静寂そのものです
この先は名鉄本線「本笠寺」に続く旧東海道です

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笠覆寺の西門前は緩やかな下り坂、そこに紅白の幟が立つ場所が今回の目的地『西方院』です
往時の笠覆寺塔頭は12坊あったとされ、尾張名所図会にも「塔頭12院ありしが廃して今、東光院、泉増院、西福院、慈雲院、宝寿院、西方院の6坊・・・・・」と記されていたが、現在の地図上で見つけられるのは東光院、泉増院、西福院と今回訪れる西方院だけの様です
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上は笠覆寺の西門付近、左下に西方院が描かれています
まだ烏瑟沙摩明王は記されていないようです、お堂はそれ以降に建てられたものなのでしょう
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旧東海道沿いに石垣が高く積まれた一画が境内となります
通りからは烏瑟沙摩明王(ウスサマミョウオウ)と記された奉納幟が並びます
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烏瑟沙摩明王のお堂の左が西方院山門
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門前の松の下をくぐり、烏瑟沙摩明王から参拝していきます
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右に烏瑟沙摩明王の石標と2体の石仏祀られています
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右は弘法大師、左は観世音菩薩、その前にはお砂ふみ
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左に可愛いおもちゃが供えられた水子地蔵の小さな堂
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烏瑟沙摩明王、聞き慣れないですね
良く聞く不動明王愛染明王と同じ明王で、この明王は母親が身ごもった女子の胎児を男子に変える力を持っていると伝わり、男子を求めた戦国時代の武将達に厚く信仰されてきたと言われます
木曽義仲の母が守護仏として信仰し、出産の際にも安産だった事から安産にご利益があるとされます
また不浄を浄化するとして、密教禅宗等の寺院ではトイレの守護仏とされ、下の病に霊験あらたかだそうです
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堂内の正面に小さな厨子と左に弘法様、右が烏瑟沙摩明王
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この明王堂の建立は西方院18世政渝和尚により建てられたとありますが具体的な年代は良くわかりません
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境内の東に縁起と烏瑟沙摩明王の功徳が記された解説板

西方院へ向かいます、このまま参道に出る事が出来ますが正面から向かいます
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参道右に寺号標、天林山西方院、真言宗智山派の寺院
桜も終わり、参道の青もみじが綺麗な時期を迎えていました
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落花盛んな桜の下には歌碑が建てられていますが下の歌碑が目に止まる
「吐く息を己が吸ひて海鼡実」と彫られているように見えますが・・・・・ナマコと読むのか?
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山門前から旧東海道の眺め、青もみじの先に笠覆寺の散りゆく桜が良く見えます
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山門から境内の眺め
境内右が庫裡でその奥が本堂
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左の手水鉢は天保2年(1831)に奉納されたもの
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本堂は南を向いて鎮座します
近年建て替えられた様で、新しくとても綺麗な外観です
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扁額も新しい様に思えます
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僅かに開けられた扉、その先に光背の赤い炎も鮮やかな不動明王
じっくりと拝ませて頂きました
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境内には見事な楠木の巨木が聳え立ち、その下には小僧が庭の掃除をしています
庭の手入れが行き届いてとても綺麗、頑張っている君にはお駄賃をあげよう
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本堂から今来た山門方向の眺め、左手が庫裡
境内はとても綺麗に手入れされています

西方院
創建 / 不明
宗派 / 真言宗智山派
本尊 / 不動明王
住所 / ​名古屋市南区笠寺町上新町81
アクセス / 名鉄名古屋本線本笠寺」下車、東に徒歩5分程