『神明社』長久手市神門前

長久手市神門前『神明社
江戸時代は長久手村、岩作村、前熊村、北熊村、八草村があったけれど合併を繰り返し
現在は長久手市となり、自然豊かな住みやすい街として活気のある地域です

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愛・地球博記念公園の観覧車を背景に手前の高架をリニモが音もなく走り
その下を県道521号線が猿投クリーンロードへと続きます、この手前はIKEAになります

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グリーロード、愛・地球博に伴う造成等でこの地は大きく様変わりしたものです
以前はこうした田園やこんもりとした里山が広がっていましたが、随分と少なくなったような気がします
写真はIKEA北側から神明社の杜の眺めです
観覧車が無ければ緑豊かな昔の原風景そのものです

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この辺りは古くから人が住み、古墳群が点在する地域で、現在のグリーンロードの工事の際は一部の古墳が工事範囲となり、調査、保存される程の歴史的遺産が残ります
そうした古墳群の中に神明社と付く古墳も存在します、長久手市神門前の「神明社」が正にそれです
広大な境内には4つの古墳が点在するそうです

鮮やかな稲の緑が美しい田んぼの前に由緒を記した石碑、左に社号標と古びた石鳥居があります
参道はうっそうとした杉の杜の中に消えていきます

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全体に風化し、笠木等は黒ずんだ石造りの八幡鳥居は、江戸時代初期の1662年(寛文二年)のもので、長久手町指定文化財(平成9年)に指定されているもので県下でも古い部類に入るものらしい
(長久手町は2012年(平成24)長久手市となる)

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鳥居左の解説板
神明社は神明鳥居が建てられるのが一般的と云われる中、八幡鳥居が建てられたことは特異な例と紹介されています

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その左にも苔生した解説板らしきものがありますが、内容は読む事が出来ない状態

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鳥居から杉に包まれた参道の眺め、街中ではお目にかかれない長い参道です
遥か先に二ノ鳥居その先に石段が見てとれます

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神路橋を渡ると二ノ鳥居の先の石段の先に拝殿が姿を現します
左に手水舎、手水鉢があり、脇参道が続きます

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二ノ鳥居は苔生した神明鳥居
針葉樹が多いためでしょうか、風はあまり抜けて来ません

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石段を上がれば境内です

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杜の中にぽっかりと大きな空間が広がります
入母屋瓦葺の吹き抜け拝殿と狛犬、その先は異様に高く積まれた石垣の上に透塀が本殿を囲んでいます
落ち着いて趣のある神社だと思います

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本殿前に狛犬が一対

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外観は緑色に苔生し、石本来の地色は失せています
良く見かける色白の可愛い表情とは一味違う凛々しい姿です
奉納年を見たかったけれど、狛犬達の周辺に護衛の蜂が多数飛び交い、これ以上近寄る事を許してくれませんでした
本殿の石段の隙間に巣がある様なので要注意です

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本殿外周を一周する路があり一周してみます
北側からは流造の本殿と幣殿、複数の末社を望む事が出来ます

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東側から眺め
ここから見ると本殿以外に右に三社、左に二社の社が見えます
神明社が創建された時代は定かではないようです

この本殿は境内にある4つの古墳のうちの一つの上に鎮座しています
古墳の石室で使用されていた石が神社の基礎部分に流用されている?とも言われています
記録を遡ると江戸時代の1670年頃まで辿る事が出来る様です

当初の末社は児神、八王子、八幡、白山、三狐神の五社を祀り、三狐神は後に境外に移され一時期は四社となった様です
明治に入り山神、斎宮司、御鍬神社、秋葉社、天王社を合祀、後に津島社が合祀され、五つの社に九社が
祀られているそうですが、ここからではどれがどれなのか・・・・・

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拝殿に戻ってきました
こうして本殿域を見ると、古墳の上にあると云われると頷ける

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周囲は緑の田んぼが広がり、その外れにこんもりとした里山がある
北熊村の氏神様が神明社です
ここを訪れると少し前の日本の原風景を感じる事ができます

かみさんの買い物も終わった様です、長い参道を戻りお迎えに行きますか
2019/07/04

神明社
創建 / 不明
祭神 / 天照大御神
住所 / 愛知県長久手市神門前13
アクセス / ​地下鉄東山線「藤が丘」⇒リニモ「公園西」駅下車、徒歩5分程