『大神教本院』

大神神社境外摂社綱越神社 を後にして三輪山方向へ

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細い道筋に唐突に広い参道と鳥居が現れます。
これが大神神社の一ノ鳥居。
鳥居の先に見える反橋は渕本橋、橋を横目に参道を進みます。

f:id:owari-nagoya55:20201022173531j:plain参道の先に唐破風付きの建物が『大神教本院』
なんとなく『大神教本院』の鳥居にも思えてしまいますが、大鳥居が一ノ鳥居ではなくこちらの鳥居が大神神社一ノ鳥居。

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大鳥居からニノ鳥居へ続く車道と歩道が整備され、今では表参道の様になり、一の鳥居のあるこの参道から参拝に向かう方は少ないようです。

「三輪へ参らば上下かけよ どちら欠いても片参り」、大神神社を上の宮とすると『大神教本院』は下の宮にあたり、 ここは一ノ鳥居から参拝でしょう。

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大神教本院は「大三輪神祠大神教本院」とも呼ばれ、大神神社分祀に当たるようです。
大三輪神祠(神殿)には大神大物主大神、大己貴神少彦名神事代主神を主神として、天之御中主神天照大神伊邪那岐神、等神代七代の神々をお祀りする。

大三輪霊祠(祖霊殿)
幽世之大神(三輪大神の別称)・明治天皇・照憲皇太后の御神霊、歴代管長、歴代大神神社宮司、一般崇敬者の祖霊及び累代の零位が祀られている。

教旨
神ながらの大道を遵奉し、儀式・行事を行い敬神と崇祖を生活の信条とする。

大神神社との関係
明治5年、明治の大教院制度公布により、大神神社に小教院を付設したことに始まります。
同13年、大神神社小教院から大教会へ名称を改める。
同28年に神道大教から分離・独立する事で現在に至る。

・・・・・一杯書いてある、理解には到底及ばないけれど神仏分離令に大きく影響を受けているようだ。
なんか、沢山の神様がお祀りされているようです。

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神殿(拝殿)
味のある「大神教」の額。
この額はここから車で15分程北の、四世紀頃に築造された古墳、「柳本大塚古墳」から出土した木棺の蓋が再利用されているそうです、並大抵の味わいではない。
それにしても出土品が額に転用できるとは。

五七の桐の紋が際立つ神社幕。
ここに先程の多くの神が祀られている。

f:id:owari-nagoya55:20201022173917j:plain手水鉢の龍、多くの神〃が見ているからか、えらく良く働いています。

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手水舎
その左に鳥居がある。

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ここにも龍はいるけれど、目が届かないからか、少しさぼっているような。
f:id:owari-nagoya55:20201022174040j:plain鳥居の先、神殿側に祓戸社。

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祓戸社
祭神 三輪大神
祓戸の四柱神 / 瀬織津比売神、速開都比売神、気吹戸主神、速佐須良比売
祓戸の二柱神 / 神直日神、大直日神
祓戸の三柱神 / 表筒男神、中筒男神、底筒男神
疫病除の神 / 速素盞嗚神
災難除の神 / 意富加牟豆美神

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覆屋は二段になっていて、上に社、下に古神符を収めるようです。
上段に社、ここも大所帯のようだ。

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祓戸社左に見た事のない三角形の鳥居。
所謂笠木と云われる最上段の横の柱が三角形に組まれている。指ではじいてみると金属音が響く。
三柱鳥居と呼ばれ、ムスビ鳥居とかヒフミ鳥居とも呼ばれるようです。

宇宙の元霊神の三つの神理に参入する特殊な鳥居とされ、古事記にも記され、始まりの神、天之御中主神高御産巣日神神産巣日神造化三神を表わしているとされ、心身を清めこの鳥居を通り抜けることで神縁を得られるとされる。

その先の右が稲荷大神、左が三寶荒神

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これから向かう大神神社には所謂本殿はなく、拝殿の先の三輪山そのものが本殿。
拝殿の先の禁則地「三輪山」に結界を張るように建つ三つ鳥居がありますが、それとは少し性格が違うようです。

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ここにも桐紋

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稲荷大神
小さな白い狐が社を守護しています。

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祭神 / 宇迦之御魂神、佐田彦神大宮能売神

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右手が三寶荒神
ここは小さな狛犬が見える

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こちらは三つ巴の紋
後方の白いのは?レンゲか?しゃもじ?か

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三寶荒神
祭神 / 火産霊神、奥津彦神、奥津媛神
防火、竈の神

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大鳥居から参道を歩いていると道路に面して上の写真の様に『大神教本院』と特徴のある三柱鳥居が見えます。
下の宮、素通りするにはもったいない。

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下の宮を参拝し更に東に進むと、大鳥居からの表参道に出ます、そこからは歩道沿いにニノ鳥居を目指します。

歩道は先程とうって変わって参拝客でいっぱいです、道路も近い駐車場を目指す車がならんでいます。
出口に近い大鳥居の駐車場を選ぶか、ニノ鳥居に近いけれど先の見えないこの列に加わるか?
視界の先に見えているのは目指す三輪山です。

大神神社 『大神教本院』

 奈良県桜井市三輪1198
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