『菩提山 金剛寺』豊田市北一色町川原

豊田市一色町向谷下の春埜山神社から、県道350号線を2分程​北上した北一色町川原地区
山間に田圃が広がる長閑な田舎の風景が広がります
今回は町内を南北に続く県道脇の高台に鎮座する菩提山金剛寺を掲載します

写真は県道東側の田圃から金剛寺と後方の猿投山を望む
小高い丘に鎮座する金剛寺、こうしてみると戦国時代の平山城か館の様な趣です
斜面には多くの樹々が植えられ、その多くが桜のようです
3月7日に訪れた時点では彩りはありませんでしたが、今頃はピンク一色に染まっているのではないでしょうか

県道から金剛寺門前を眺める
ウグイスのさえずりを聞きながら参道に向かう

菩提山金剛寺寺号標
石段の先にはフラットな参道が本堂へと続きます

境内の桜は枝垂れ桜が多いようです
左手の森の斜面に祠を見付けたのでそちらに向かて見ます

杜の斜面に作られた石祠
祠の両脇と天井は一枚岩、後方は小振りの石が積まれた壁になっていて
まるで横穴式の古墳のようにもみえてくる

祠の中には一体の石像が安置されていました
岩座に座り左手に巻物を持つこの姿は役行者なんだろうか

金剛寺伽藍
石垣が積まれその上に築地塀が築かれ境内を囲む
境内左に金剛寺を象徴する見事な枝振りの枝垂れ桜が聳えています
この桜が満開を迎えた時、金剛寺はさぞかし艶やかな姿になるのだろう
菩薩山金剛寺について大正15年(1926)に出版された西加茂郡誌を調べたところ以下内容でした
「菩薩山 金剛寺 創建大永元年(1521) 境内反別四反三畝二七歩」
曹洞宗の寺院で本尊は分かりませんが釈迦牟尼仏だと思われます
またWIKIには天保期(1831-1845)から明治初期まで、金剛寺において寺子屋が開かれていたとも伝わるようで、享保19年(1734)に雲興寺の霊源陽沢和尚により開山とも云われ、雲興寺の末寺でもあるようです

境内のシダレザクラ
霊源陽沢和尚手植えによるものとされる樹齢300年の枝垂れ桜です
太い幹の大きなコブから伸びる枝は支柱なしでは姿を保てないほど四方に広がっています
満開の桜、一度見たいものです
例年は3月下旬から4月上旬にかけて見頃を迎えるそうです、まだ間に合うかなぁ

豊田市指定文化財(天然記念物)
昭和49年2月に指定された樹高は10㍍のエドヒガン桜の一種という

本堂
伽藍は寄棟瓦葺の平入で右手の庫裏と繋がり、左に毘沙門天、本堂左の薬師堂が主な伽藍

本堂の金剛寺の額

地蔵堂毘沙門天堂、奥に見えているのが薬師堂になります

左から聖観世音菩薩、如意輪観音庚申塔、当山鎮守

毘沙門天

薬師堂

西加茂新四国八十八ケ所霊場の七十番札所になるようです

本堂の鬼には丸に立葵の紋が入っています

参道左側の車道から眺める金剛寺
この道の先は参拝者駐車場に至ります
満開のソメイヨシノが連なる光景は綺麗です
こうした山間の一本の桜が魅せる美しさも引けをとらないものがある
カタクリの開花に合わせて訪れたので桜はまだまだでしたが、来年はこの桜の開花に合わせて訪れてみよう

金剛寺
宗派 / 曹洞宗
山号 / 菩提山
開山 / 大永元年(1521)
本尊 / 不明
参拝日 / 2024/03/07
所在地 / 豊田市一色町川原278-3
春埜山神社から金剛寺、車アクセス / 県道350号線を​北上約2分
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