意外に食べれる「スベリヒユ」

小さな家庭菜園で毎年自家製野菜を楽しんでいますが、今回は庭に生えてくる雑草を食べてみた件を取り上げます。

今年は関東大震災から奇しくも100年を迎え、平穏で何一つ不足のない日常にドップリと浸かってしまったようにも思える。
いつか降りかかってくる災害時の貴重な食料の一つとして庭の雑草を食して見た。

毎年家庭菜園用の土を買ってきますが、その土には種をまいたわけでも、植えた訳でもないのに色んな植物が芽吹いてきます。
写真のポーチュラカや松葉牡丹に似たスベリヒユという植物。
いつもはここまで生い茂る前に雑草として抜いてしまいますが、今年は特別。

春先にかみさんが年代物の花の種ミックスを撒き、その中にポーチュラカも混じっていた事から、怪しいなと思いながらも迂闊に抜くに抜けず、ポーチュラカの花が咲くのを楽しみに毎日水やりをしてきた。
しかし一向に大きな花を付ける気配はない。

最近葉の先をよく見ると黄色の小さな花を付けているのに気が付き、漸くスベリヒユだと分かった。
雑草をここまで大きく育ててしまった。

このスベリヒユ、雑草とされますが実は立派に食用となるようです。
元来スベリヒユを食用とする地域や国もあるようで、調理の仕方も様々。
一般的には湯通ししてお浸しやからしマヨネーズであえ物にするのが王道らしい。

せっかく育てたスベリヒユ、ならば食して見ることにした。

収穫。
こうして見ると美味しそうに見え、それ自体に臭い匂いはない。
まずは洗ってからそのまま食べてみる。

自分の感想、えぐみはなく、食感があり、僅かにモロヘイヤ風の粘り、口の中に僅かに青臭さ(自然の風味)が漂うが抵抗のないもの

自分なりにスベリヒユ調理に適したメニュー案を以下にあげてみる。
・ぼやけた野菜サラダの食感のアクセントに混ぜる
・さくっと天ぷら
・西洋風のあえ物
・納豆・オクラ・モロヘイヤなどの粘々系に混ぜ込む

取り敢えず天ぷらを作りたい…が、かみさんが怒るので、こそっとマヨネーズ和えに挑戦。
お湯に塩を軽く振り、茎、葉の順で軽く湯がいてみた。

冷水で冷やして器に盛りつけ。

あえて混ぜ込まず、マヨとからし、適量の醤油になんとなく鰹節。
実食
ぜんぜん問題なく普通に美味しく、十分に酒の肴として一品になります。
湯がいてしまったがサラダでも十分な素材かと思う。


では効能は? 調べてみると
「天然の抗生物質とも呼ばれ、抗菌作用や消炎作用、解毒作用、利尿作用の効果がある。
腹痛や下痢を抑え、整腸作用、葉の汁はニキビや湿疹、虫刺されに有効な成分が含まれています」
らしい。

では栄養素は?
オメガ3脂肪酸やビタミンA、ビタミンC、ビタミンB群、マグネシウムマンガンカリウム、銅、鉄、リン、カルシウムなどのビタミン・ミネラルを含み、雑草として駆除するには捨てがたい。

ただ、シュウ酸を含むので生で大量に摂取すると結石の要因になるらしく、湯がいて食べるのがお勧めの様です。

そんな植物なら今日も水をやろう。
スベリヒユの横に花が植えてあるのだが、スベリヒユの繁殖力は強く、小さな花は覆われてしまっていたが、今回の収穫で陽もあたり復活してくれるだろう。

試食してから日が経つが体に変調はない。

スベリヒユ
雑草として忌み嫌い、引き抜く前に一度口にしてもいい食材かも知れない。
キャンプの時やいつか訪れる災害時には貴重な葉物になるだろう。