ここで羽化

夕方の散歩の途中、放置車両の黒いタイヤに白い物体が、それは羽化途中の蝉の姿だ。

アスファルトとコンクリートばかりで、近くに土がある訳でもないのに、どこからか這い上がってきたのだろうが。
良くぞここに辿り着いたものだ。

これが羽化中なのか、失敗した姿なのか定かではないが、カラスに食べられる前に羽ばたいていけるかが次のハードルだ。
結果は明日の朝になれば分かるだろう。

土が少なくなった街中でも、小さな虫ですら種を残そうと必死に這い上がってくる。
人生何度もハードルが現れるもの、見習うところがありそうだ。