名古屋市南区 『大磯神社』

名古屋市南区岩戸町3-24
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少し前は海岸線が迫り、磯の香りが漂う土地柄、現在は海岸線も後退し面影は感じられませんが
南区の至る所に当時を忍ばせる碑が残ります
ここはから東に笠寺台地が広がり、高度を上げていきます
台地からの眺望は遠浅の海が広がり、遠くに知多半島を望む景勝地
あゆち潟(年魚市潟)と呼ばれ、万葉集にも謳われ愛知の由来となったとも云われます
満潮になると干潟は消え、台地が島の様に見える事から松炬島(まつこじま)とも云われました
ここからすぐ東の高台に鎮座する白毫寺境内には年魚市潟景勝碑や万葉集に謳われた歌碑が建てられています
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通りの一画に夕陽に照らされた玉垣が見えます、『大磯神社』になります
笠寺台地の下にあたる岩戸町の街並みです

江戸時代のこの地は磯堤を築き製塩が盛んな地域でした、周辺には大磯通を筆頭に磯や浜の地名が残ります、ここで作られた塩は塩付街道や飯田街道等を経て各地に供給されていきます

天岩戸を連想させる岩戸町の名も、海岸線が間近に迫っていた頃に波打ち際にできた岩戸からついたと云われます

社名から遥か昔の磯をイメージしますが、それ程古くから鎮座していたものではなさそうです
社名も大磯の地名から付けられたようです
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玉垣で囲われた一画、小さいけれど杜に囲まれた神域、参道入口に木製の鳥居を構えています
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南を向いて鎮座する大磯神社の正面全景
玉砂利が敷きつめられた参道の先が本殿、小さな神社です
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鳥居右に掲げられた由緒書き
良い感じて朽ちてきていますが、何とか祀神までは読み取れるものの左が分かりません
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鳥居をくぐった左に手水舎、手水鉢に注がれる静水は夕陽に輝いています
有難いですね、龍がいい仕事しています
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本殿右脇にある鎮座記念碑、年号を見ていないけれど明治から大正の頃のものでしょう
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本殿前の狛犬達、色白です
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本殿全景
周囲の玉垣は屋根が付けられていていますが、本殿を覆うものではありません
後方は間近に民家が迫っています
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本殿西側から見た全景、本殿の上が抜けているのが分かります
陽の入らない薄暗いイメージではなく明るい印象を受けます
本殿には三社祀られています

『大磯神社』
秋葉神社 / 火之迦具土大神
皇大神宮 / 天照皇大神
津島神社 / 須佐之男
創建 / 不明
住所 / 名古屋市南区岩戸町3-24
アクセス / ​名鉄名古屋本線「呼続駅」から南西に徒歩約15分程
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小さな氏神様ですが、氏子の方により境内は良く手入れされ気持ちのいい神社です
何となく潮騒も聞こえるような気になります