鍛冶師の守護神 「春日神社」 関市南春日町

刃物の街として知られる岐阜県関市、市内の南春日町に鎮座する「春日神社」
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関鍛冶伝承館の東隣りに隣接し、南北に長い境内を持つ春日神
南鳥居から境内の眺め
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社号標
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 赤い二の鳥居の先に見えるのは能殿、その先で境内は開けます
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能殿から南鳥居方向の眺め
切妻銅板葦の能殿は鎌倉・室町時代に建てられ、江戸初期と後期に各々再建されますが、1959年の伊勢湾台風春日神社に甚大な被害を与え、現在の能殿は被災後に再建されたようです
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能殿から東鳥居方向の眺め
例祭には、古典芸能「童子夜行」がここで奉納されます
この例祭に使用される能装束類は重要文化財に指定されており、普段は神宝殿で保管されていますが
毎年10月第2日曜日の刃物まつりなどで特別公開される様です
鎌倉時代の能は芝生の中に座って鑑賞したそうで、「芝居」の「芝」はここから来ているようです
能殿左の芝生は「扇の芝」と呼ばれ当時の面影をとどめています
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能殿の東の手水舎、手水鉢、その右に由緒書き
奥には関稲荷神社の赤い奉納鳥居が連なっています
イメージ 7由緒書き
鎌倉時代に大和の国から鍛冶刀工がこの地に移り住み、1288年(正応元年)大和鍛冶の出身者により奈良の春日大明神を勧請し、関鍛冶の守護神とし創建したのが始まりと云われています
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能殿北側に銅葺屋根の入母屋作りの拝殿
奥に本殿が見えていますが訪れた当日(2019/04/25)は屋根の補修作業が行われていました
伽藍全体まめに補修が行われ維持されているようです
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拝殿左からの眺め
右の小さな堂は境内末社津島神社秋葉神社松尾神社が並ぶ
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拝殿正面からの眺め、拝殿の左に境内末社が祀られています

鎌倉時代に大和の国から鍛冶刀工が関に移り住んだ
1288年(正応元年)大和鍛冶の出身者により奈良の春日大明神を勧請し、関鍛冶の守護神とし創建したのが始まりと云われています
後に刀工孫六兼元(関の孫六)等により関の刀鍛冶が日本全国に知られることとなる
例祭が盛んになり、1433年(永享5)初代孫六兼幸が願主となって同地に再建されたようです

祭神は天児屋根命経津主命比売神武甕槌命
1932年(昭和7)に本殿新築の際に相殿八幡神社、天神神社を合祀
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 拝殿前の年月を重ねた風格のある狛犬
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 拝殿扁額と拝殿内から本殿
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 左の境内社は御鍬神社、白山神社、多賀神社の三社
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 左から
御鍬神社 / 大水上御祖神
白山神社 / 伊邪那美大神
多賀神社 / 伊邪那岐大神
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拝殿右の小さな瓦葺の堂
左から 津島神社 / 須佐之男命、秋葉神社 / 火之迦具土神松尾神社 / 大山昨神昨
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 国道418号線平和通3交差点の南に東鳥居があり、車で訪れるとこちらが表参道の様にも見えます
通りから眺める鳥居から能殿方向
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 鳥居右に太鼓楼と社務所
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 鳥居左が関稲荷神社と春日神社社号標
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 奉納鳥居の先に関稲荷神社の堂
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 稲荷堂の右に置かれた二つの古い手水鉢、一つには1694年(元禄七)と記されています
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関稲荷神社
祭神 / 宇迦之御魂神
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 関稲荷神社左の神宝殿
1958年に建てられた寄棟瓦葺の鉄筋コンクリート造りで伽藍の中では一番新しく見えます
指定文化財能装束類や能面、歴代刀匠の奉納刀、古文書などの社宝を収蔵する事から高床式になっています
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神宝殿前の狛犬は緑の苔に包まれようとしています

大和の国から移り住んだ大和鍛冶は刃物の街の礎を築き、春日神社は今もこの地の人の守護神として繁栄しています
2019/04/25

春日神
創建 / 1288年(正応元年))
祭神 / 天児屋根命(アメノコヤネノミコト)
住所 / 岐阜県関市南春日町1
アクセス / ​東海北陸自動車道 関ICから車で約10分