先回掲載した前田利家出生の地とされる速念寺から、帰途に着くため、西方向の助光住宅バス停に向かう
速念寺から南に向かい二筋目を右に向かった左に前田西 薬師堂・秋葉神社が鎮座していました
徒歩2分程、距離にして200㍍もないでしょう
前方に見えてくる入母屋瓦葺の小堂が前田西に鎮座する薬師堂・秋葉神社になります
薬師堂全景
堂前に献灯台を備え、一間の向拝が付くもので、入口の格子戸以外は板壁の堂
軒下の三方に濡縁があり、手前の献灯台には蝋燭が灯された形跡もある
季節のせいもあるだろうが境内は雑草もなく、日々手入れされているように見受けられます
周囲の街並みは建替も進み、今どきの住宅が多い街並みです
ひと昔前の古い町並みにこうした堂が佇む光景は身近にあったものです
薬師堂正面
視線を引く装飾は少なく、頭貫先端の木鼻は獅子や獏の原形になるシンプルな意匠のもの
光背の蟇股には輪宝紋が施されている
周辺には先の速念寺(天台宗から浄土真宗に改宗)の他、圓盛寺(真宗)、称円寺(真宗大谷派)の寺院が狭い範囲に鎮座しており、それらの寺と所縁がありそうです
薄暗い堂内を覗き込んで見ました(不審者そのものか)、正面に金色の厨子らしき姿が見られました
恐らく本尊の薬師如来像が安置されているのだろう
左には火焔光背を持つ不動明王像が祀られているようです
ダメもとでレンズを向けて見ましたが、結果はやはり載せれるものではなかった
大棟の鬼には「薬」の文字が入る
この薬師堂の建立時期がいつ頃なのか新旧地図・村絵図などから探しましたが、建立時期につながるものに出逢うことはできなかった
薬師堂の左に鎮座する秋葉神社
比較的綺麗な石で作られた境内には年輪を重ねた楠とイチョウの樹が植えられている
何れも上は押さえられ、枝もバッサリと剪定されているが太い主幹の勢いは衰える事はない
いつから祀られていたものか、寛政期(1789~1801)に作られた愛知郡村邑全図の前田・助光・伏屋村絵図からは特定できず、地史に目を通していないので創建は定かではありません
確かなのは手前の幟立てが昭和56年(1981)寄進のものでした
秋葉神社本殿
板宮造りで、本殿域の玉垣も昭和56年(1981)に寄進されたものでした
参拝当日気付かなかったが、本殿域の右奥に古い灯篭があったようで、こうして見ると寄進年は昭和よりもう少し古いのかもしれません
前田西 薬師堂・秋葉神社
薬師堂
創建 / 不明
本尊 / 薬師如来像
秋葉神社
参拝日 / 2024/02/14
所在地 / 名古屋市中川区前田西町1-1301
速念寺から薬師堂・秋葉神社 / 南に向かい二筋目を右に進んで左側、徒歩2分程
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