名古屋城外濠の小社 (3/3) 「樋の口町1 屋根神」

今回は前回掲載した辨財尊天から水堀沿いを4・5分南下した右側の屋根神を取り上げます

堀の口5の不明社でも少し触れましたが、水堀の水源は御用水で確保されましたが、堀の水位調整のため辰之口水道大樋を造り、過剰な水は堀川へ逃がし水位の安定化を図りました
上は尾張名所図会に描かれた名古屋城と水堀
絵図の実線の赤丸が今回掲載する屋根神さまが祀られているあたりで、丁度辰之口水道大樋の横あたりに鎮座しています
破線の赤丸は堀の口5の不明社と辨財尊天になります

西区樋の口町1の屋根神さま全景
過去にも訪れていますが、今も当時の印象のまま祀られています

傾いた覆屋も当時のまま、幾分傾斜がましたように思えます
力技でよいしょっとばかり垂直にして、梁を入れればまだまだいけそうな気がするのですが、手が回らないのでしょう

覆屋の下には屋根違いの三社造りの社が祀られています
覆屋の外観は寂しい限りですが、社は綺麗に手入れされ、日々御世話される方が見えるようです

この社について由緒や祀られた時期は良く分かっていません
1945年(昭和20)の名古屋大空襲から復興を遂げ、樋の口町あたりの住居は比較的新しい建物が多いことから、被災前から祀られていた屋根神さまが、戦後この形で祀られたと思われます
三つの扉には秋葉社、熱田社、津島社の札が納められているはずです
供えられた榊も新しく、樋の口町1の守り神は今も健在なようです

西区堀の口1 屋根神さま
創建 / 不明
祭神 / 不明
辨財尊天から徒歩アクセス / 徒歩4分、約300㍍南下した右側​
地下鉄アクセス / 地下鉄名城線名城公園」2番出口から​​徒歩16分​
参拝日 / 2024/03/10

所在地 / 名古屋市西区樋の口町1-15
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