『石作神社』

県道57号線長久手市役所前交差点から北へ
田園風景の先にこんもりと盛り上がった杜が石作神社
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夏の風物詩であった花火の復活は望めないものでしょうか
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長大な玉垣が杜を取り巻く
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神社南側の田んぼに面した道路際に駐車場があります
 その正面に鳥居と緩やかに続く石段の先に拝殿が見えます
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鳥居右の社号標
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境内左に由緒書
清水は絶え間なく手水鉢に注がれる
それは見慣れた龍ではなく獅子頭?の口から注がれます
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境内へ続く左右の石段
登り口の「岩作のオマント碑」
岩作の「オマント」は、東切、西切の二地区に馬宿を設け、鉄砲隊や棒の手隊などが隊列を組んで飾り馬を守り固めることから、警固祭りとも呼ばれる
東方に聳える猿投山、その麓の猿投神社に周辺の村から集い、飾り馬を奉納したときの形態を祭礼に再現したものらしい

奉納灯籠前の石標は1907年(明治40)と刻まれている
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杜の木陰から参道の石段を登りきった山の頂、広々とした明るい境内が広がります
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苔むした狛犬がお出迎え
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境内右の手水舎
赤い幟の左には見事な枝ぶりの「円ら椎」の御神木
昭和49年、社殿、社務所、手水舎が建て替えられた様です
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石作(いしづくり)神社全景
広々とした境内を生かし余裕をもって建てられています
拝殿右の別棟に社務所が設けられています
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狛犬も彫が深くて綺麗で新しいもの
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銅葺屋根のコンクリートで作られた神社
新しいだけに外壁に塗られた白が映えています
扁額も建て替えの際に作り替えられたのだろうか?
黄金色に輝いています
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日差しが良く入る明るい印象の拝殿内から本殿
鏡が光り輝いています

長久手市今昔1 旧岩作村 由緒」より抜粋
『由 緒 承和元年(834)創建と言われ、平安時代の「延喜式神名帳」に山田郡の石作神社、また「尾張本国帳」に従三位石作天神と記載される古社です。
尾張名所図会に御花園天王の正和年中(1312~16)に重修したと記載されています。
覚書(1670頃)と寺社誌(江戸前期)には「神明」と呼称されていましたが、張州府志 (1752)には「石作神祠」と記載され、延喜式内社(以下式内社)の「山田郡の石作神社」と認定され、尾張徇行記(1820頃)と尾張誌(1843)に「石作神社」と記載されています。
祭神の建真利根命(たけまりねのみこと)は天香山命(あめのかぐやまのみこと・尾張氏の祖)の5世の子孫で石作連の祖です。
石作神社は、尾張国で山田郡のほか中島郡・丹羽郡・葉栗郡にも存在し、いずれも式内社で建真利根命を祭神としています。
岩作村には、石作氏の子孫または関係者が定住し、石作神社を創建したと考えられています。』
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拝殿脇の長久手岩作(やざこ)えびすの案内板
 こちらの神社、氏子の方による参拝者向けの由緒や天王系譜などの資料が豊富で
参拝に訪れた者にはありがたいもの(系譜の今上天皇の152代は多分125代の打ち間違いかと思われます)
 長久手市自体も史跡に設けた案内板のQRコードから情報を発信するなど、情報提供が積極的な印象を受けます
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社務所方向から見た全景
 晴天の陽射し下、白さが映えます
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拝殿左に境内摂末社が整然と纏められています

 以下は「長久手市今昔1 旧岩作村 由緒」より抜粋
摂末社は、徇行記(1820頃)によれば、熱田社・一御前社・白山社の3社と妻ノ宮(境外社だったが天保期以前に遷座)の計4社でしたが、天保以降に鍬神社が創建され、嘉永2年以降に恵比寿社が遷座しました。さらに、明治政府の合祀奨励策で、明治5年(1872)に山ノ神・直会社と天王社が境内に遷され、明治44年(1911)に富士浅間社と八幡社が遷座しました。現在は、境内摂末社(下写真)として熱田社、一御前社、白山社、津島社、大黒神恵比寿神神社と山神石祠(2社)があり、境外摂社として直会神社があります。このうち、大黒神恵比寿神神社は平成25年6月に伊勢神宮式年遷宮を記念し、石作神社で保管していた大黒神像と恵比寿神像1対(市文化財)を新しい祠の中にお祀りし、摂社として創建されました。』
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拝殿左から
恵比寿神大黒神神社
恵比寿様と大黒様が祀られています
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鳥居と狛犬を構えた熱田社
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奉納年を見忘れましたが年季の入った狛犬です
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右から白山社、中央が一御前社、左が津島社、その左には小さな石で造られた山神社が祀られています
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境内左の神楽殿
床板を最近手入れをされたのか?新しい様に見受けられます
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楽殿後方から拝殿方向全景
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拝殿と社務所の間の昭和天皇在位50年碑

広い境内を持つ長久手の古社

石作神社
創建 /  834年(承和元年)
主祭神 / 建真利根命
合祀祭神 / 伊邪那伎大神、伊邪那美大神天照大御神武甕槌神大山津見神大山咋神木花開耶姫神、菊理姫命、王辰爾、大己貴命応神天皇
住所 / 長久手市岩作宮後17番地
アクセス / ​リニア長久手古戦場駅下車30分程

2018/3/28