名古屋市南区東又兵ヱ町『稲荷神社』

名古屋市南区東又兵ヱ町

 なんともクラシカルな地名、などと云わないで地名の謂れは

今でこそすぐ東に名四国道が走る交通の要所、住宅地や工場が立ち並ぶ地域に変貌しましたが

そもそも笠寺南部からこの辺りは海辺、新田開発により発展してきた地域

 南に流れる大江川、天白川の氾濫により水害に見舞われたそうです

その被害低減のため海辺まで堀を築いて導いた、この事引き金となり当時この辺りにあった塩浜が荒れたため、堤が築かれその際に誕生したのがこの辺りの新田と云われています

1715年(正徳5)、加藤又兵衛と笠寺村の人々が自然と鬩ぎ合い開拓された場所、故に又兵衛さんや源兵衛さんの名が残っています
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名四国道から一本西筋の細い道路沿い、表通りの県道55号線からは赤い鳥居が正面に見えます
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又兵衛稲荷神社の全景、大きなクスノキが鳥居の両脇に聳えています
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境内に入ると両脇にお狐様と狛犬が仲良く並んでいます
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又兵衛稲荷神社の由緒書き

 この辺りの寺社の由緒には都市化や交通網の整備に伴う遷座の履歴を良く見かけますが

こちらは創建以来ずっとこの地から動くことはなかったようです
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石段を登り参道を進みます、拝殿右にも立派な楠木があり、3本の楠木が杜を形作っています
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境内左の手水舎、手水鉢には常に水が注がれ澄んでいます
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拝殿全景、小さな境内に窮屈そうに建つ
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拝殿に掲げられた扁額
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拝殿内から本殿を眺める
 
 渡り廊下と幣殿が繋がって本殿に繋がり、拝殿内にも微妙に筆跡が違う扁額が掲げられています

稲荷神社で必ず目にするお狐様、ここではあまりお見かけしない
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拝殿は周囲をフェンスで囲まれ、左手の倉庫とビル、右手の社務所もあり圧迫感があります
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隣接する公園からの全景、建物の繋がりが良くわかります
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本殿脇にもお狐様が見て取れました
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境内を覆うように枝が広がり杜を形作っている保存樹の楠木
 
 街中にあって瑞々しい葉の緑は眼が癒されます
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どんぐりひろばから見た又兵衛稲荷神社

  ビルと住宅に囲まれ、大きな楠木の下に佇んでいます


又兵衛稲荷神社
創建 / 1715年(正徳5)
祭神 / 宇迦之魂大神
住所 / ​名古屋市南区東又兵ヱ町4-20
アクセス / 名鉄常滑線「大江」下車、東へ徒歩約20分