「湯の街通り」岐阜県下呂市 

名古屋からだと電車や車でも容易に訪れられる日帰り圏内の手近な温泉、下呂温泉
高山方面からだと下呂温泉街入口に鎮座する若宮神社の参拝を済ませ、今夜の宿「大江戸温泉物語下呂新館」まで湯の街通りを徒歩で向かう。
 徴収されるばかりの税金、回収できるものは有効に活用させてもらおう。

訪れたのは6/28・29、平日ながら県民割を利用、下呂を訪れたと見える観光客の姿が多かった。

神社から湯の街通りを進み写真の常夜灯まで約10分程。
 湯の街通りの駐車場脇で常夜灯を見かけ足を止めた。
存在は知っていたが、足を止め眺めるのは初めての事。
 常夜灯傍らの解説は以下。
「飛騨街道 湯之島宿 常夜灯
 街道筋の常夜灯は、辻や幹線路にされることが多い。
この常夜灯は高山藩祖 金森長近により造営されたもの。
 飛騨街道湯之島宿の中央に位置し、山側の本陣、川側の脇本陣の目印となり、宿場のシンボルでもあった。
天保十一年(1840)に寄進されたものである。」

岐阜県美濃加茂市中山道太田宿から飛騨高山を結ぶ約120㌖の飛騨街道の約70㌖に位置する湯之島宿。
 昔の旅人は自らの足が頼り、街路灯もない時代にこの常夜灯と宿の明りはさぞかし心強い灯だった事だろう。旅の疲れを癒すのは名湯「下呂温泉」だ。
宿までは送迎バスで向かう手もあるが、少しばかり歩いて見よう。

 竿の側面には確かに天保十一年(1840)とある。

湯之島宿 常夜灯からすぐ先に鎮座する加恵瑠神社。
 以前は海外の観光客でごった返し、人が写り込まない写真は撮りにくい場所だったが今は御覧の通り。

加恵瑠神社のすぐ近くの「湯島庵」。
 牛のベンチが目印で、飛騨牛あぶり寿司が人気のお店。
宿に辿り着けばウェルカムドリンクのビールが飲め、二人とも食が細くなってきていると云うのに…炎天下を歩いていると生ビールの看板と寿司の絵は魅力的だ。
 飛騨牛赤身にぎり2貫600円。寿司一貫とビールこれは別腹だ。

かみさんの御目当てだったGEROGERO BUTTER STAND。
 当日はお休み、自家製バターを使用したバターサンドや焼きおにぎりで人気の店。
なのでビールと寿司に変った?

お店の右にある「湯之島の高札」
 常夜灯同様過去スルーしてきた場所、解説は以下。

「江戸時代ここ下呂郷湯之島から、富山、高山、金山、関、中山道太田宿を結ぶ飛騨街道と中山道中津川宿に至る南北街道が分かれていた。
 交通の要所故に湯之島には本陣や荷駄の取次のため馬繋場として伝馬宿が置かれ賑わいを見せた。
江戸時代、幕府は御禁制の条目や法令を村や町の要所に高札場を設け高札として掲示した。
 高札の数は地域により異なるが、内容は切支丹高札、火付物高札、従党高札などがあった。
湯之島には、伝馬宿があったこの場所に高札場が設けられ、荷駄高札や湯治客に関するお触れも掲示されたと云う。
 この伝馬宿の問屋役であった武川家は現在も「とんや」の屋号を継承する」

ここは現在で云う町内掲示板が立つ場所、そこに長距離を走りガソリンが切れかかった車(馬)を別の車に乗り換えるターミナルがあった所。
 今じゃ運転手が入れ替わるが、当時の主役は馬、地名に伝馬が付く所にはそうしたターミナルがあった。

ウ~ン…宿まではこの先上り坂ばっかりで20分はあるぞ、フレッシュな足に付け替え頑張って歩くしかないか。 

下呂駅👉若宮神社👉高札まで徒歩ルート / ​下呂駅から高札まで徒歩約30分
関連記事 /