昔通ったテニスクラブを探しつつ、大牧町の「天王社」から住宅地を10分程南へ歩く。
道は行き止まり、正面に陸上自衛隊森山駐屯地が現れる。
右手の駐屯地の敷地の中には、綺麗に洗車された暗い緑色の自衛隊車両が整然と並んでいます。
特徴のある濃い緑色はオリーブドラブと呼ばれる単彩迷色で、その国の風土により色合いは違ってきます。街を走ると存在感のある色に見えますが、冨士の演習場で走り回る車両は周囲の色に溶け込むように規格で決められたもの。
そんな車両を眺めつつ森山駐屯地沿いに東方向へ向かいます。
駐屯地を過ぎた東に写真の「すいどう道」緑道が南北に続きます。
その緑道を右に進みます。
この緑道、ここから南の矢田川をくぐり、鍋谷上野浄水場から南の「天満緑道」へと続きます。
北は庄内川を超え、春日井、小牧を経て犬山の木曽川に至る約20kmの「尾張広域緑道」が設けられています。
この緑道には様々な木々が植えられ、今(2020/2/28)はピンクも鮮やかな河津桜が見ごろ。
目的地の赤い「山神社」は陸上自衛隊森山駐屯地の東側の南角に祀られています。
ここから瀬戸街道は目の前、交差点の角に赤い覆屋は目立つ存在です。
この辺りで見かける「赤」はどれも同じ色合い、これも統一規格があるのだろうか?
街中のこの赤は存在感のある色です。
角地の一画に建つ切妻瓦葺の赤い覆い屋。
その左に形状の違う石碑が三つ置かれているようです。
傍に近づいて見ると、それらは形こそ違いますが、どれも「山神社」と彫られています。
横一列に並べられた石標、この場所に初めから三つ揃っていたものではないでしょう。
ひと昔前は自然への畏敬の念を込め、こうしたものが集落毎に祀られ、住民により崇めらていたはずです。
瀬戸街道周辺の開発に伴い、周辺に祀られていたものがここに纏められたものだと思います。
覆屋の中には中央に三社祀られているようです。
中央にやや大きめの注連縄が飾られた板宮造りの社と、両脇に小さな神明造の社が祀られています。
何れの社も札や表札がないので詳細は分かりません。
山神社がいつからここに祀られているのか?
瀬戸街道沿いということもあり、ひょっとすると江戸時代まで遡るのかもしれません。
昔の面影も、こうした神社の生い立ちも、時の移り変わりと共に様変わりし、素性が分からなくなっていくのは自然の流れなのかもしれません。
「山神社」
創建 / 不明
祭神 / 不明
住所 / 名古屋市守山区小幡3-11
大牧町天王社から南へ徒歩15分程
公共交通機関アクセス / 名鉄瀬戸線「瓢箪山」駅下車北へ5分程