長良川鉄道で早春の奥美濃へ#1

3月25日、長良川鉄道奥美濃の桜とけーちゃんの買い出しに出かけてきました。
この日はJRの事故もあり、乗り継ぎに全く余裕がなくなり、長良川鉄道の始発駅美濃太田までは余裕のない出だしとなりました。
始発駅美濃太田から一旦美濃白鳥駅で降車し買い出しと昼食、そこから終点の北濃駅まで行き折り返して郡上八幡に戻り、観光列車「ながら」に乗って美濃の酒を楽しみながら美濃太田に戻ってくるもの。

天気は曇り時々雨、そして晴というなんでもありの天気。
名古屋では既に満開を迎えた桜も長良川を遡っていくと、車窓から見える桜の開花状況は徐々に時が遡っていく。
上は郡上八幡駅付近の桜。

長良川鉄道は昭和61年にJR越美南線から第三セクター長良川鉄道として生まれ変わり、個人的に越美南線の方が馴染み深い。
スキーやキャンプの行き帰りで滅多につかまらない踏切でつかまると、妙に外した感が漂ったのを覚え、1両または2両の車両が過ぎるのを待っていたものです、当時はこんなカラフルな車両もなかった。

郡上八幡駅。
この辺りの桜は開間もなくという開花状態で、桜の枝はまだ少し見えています。

郡上八幡を後に長良川を遡る。

自然園前駅付近の長良川と右岸の桜並木。
川の色は雪解けの水が僅かに混じったいかにも早春の色模様、桜は咲き始めたばかりで木のシルエットが露わになっている。
春とはいえ寒そうな光景に変ってきましたこんな。
今思えばこんな時期にシラメ(航海型のアマゴ)を追いかけ釣りに来ていたものです、今はただお~寒ッ。

美濃白鳥駅と300型303号車両。

美濃白鳥駅全景。
春の陽気が漂う名古屋と美濃白鳥では周囲の樹々の様子は随分変わりようやく春めいて来たかな。

駅前の白鳥おどりの銅像
郡上踊りは全国的にも良く知られますが、白鳥町の白鳥おどりもまた長い歴史を持つものです。

美濃白鳥駅から西に向かい、長良川に架かる白鳥橋を渡り写真の看板を目指す。
ここで最大の目的「いちまのけーちゃん」を買い求める。

けーちゃんは名古屋でもいろいろ買えるようになりました。
こちらの取り扱いは見た事がなく、何かのついでで美濃を訪れた際に買い求めるか、ネットで買い求めるしかなく、以前は郡上の街中の市場でも手にすることは出来ましたが、いつからか市場もなくなり、街から少し外れたスーパーまで行かないと手に入らなくなりました。
今回の工程の中では白鳥のこちらのスーパーが近いので訪れました。

鶏ちゃん合衆国 加盟店 高山市 飛騨荘川いちまの けーちゃん 260g 2〜3人前 冷凍便 / ケイチャン けいちゃん 鶏チャン
保冷バッグにしっかり買い込み、これでしばらく庄川の味を楽しめそうです。

ここ白鳥で昼の時間を迎え、国道158号線沿いの「麺屋そわか」に立ち寄って昼ご飯。

複数の飲食店が連なる一画に店を構える「麺屋そわか」。

この日は名古屋で暑く感じた上着も、白鳥ではやや寒く感じるほど、温かいものが食べたい気分。
若い夫婦が営み、こちらの息子さんがお手伝いするアットホームなお店で、親御さんの教育がいいのか、この息子さんの言葉使いと対応がとても丁寧で、我家の息子達に爪を煎じて飲ましてやりたいくらいだった。
店内の券売機でお好みの品を選び子供店長にお渡しするシステム。

写真は特製塩らぁめん。
塩にしては鳥油がしっかりとスープに浮かび、穂先メンマとチャーシューに胸肉のハム、味玉がトッピングされたもの。全粒粉らしき中細麺はほのかに小麦の風味が漂い悪くはなかった。
スープは意外にインパクトがあり、言い方を変えると塩気が強いと感じるもの。

かみさんがオーダーした特製塩らぁめん。
こちらは一見すると醤油辛そうな印象ですが、意外にさっぱりとして、高山ラーメンに通じる味わいか。
明るく綺麗な店内にはテーブル席とカウンターがあり、昼時だった事もあり訪れる客が多いのには驚いた。
白鳥でこうしたラーメンを食べれるとは、昔と比べ変わったものだ。
麵屋そわか
所在地 / ​岐阜県郡上市白鳥町向小駄良733 美食館

高速が整備される以前は国道158線のこの辺りは、奥美濃へスキーに訪れ宿泊するための民宿やレンタルスキーの店が立ち並んでいましたが、高速の整備以降随分と寂れた印象を受ける様になったものです。

布屋 原酒造場。
創業元文5年(1740)とこの辺りでは老舗の酒蔵で、花酵母を用い元文の銘柄で知られます、ここで1本買いたかったが当日は休業日で諦める。
ここから長良川を遡り、長良川鉄道北濃駅の対岸には以前、平家平スキー場がありました。
その名から分かるように平家と縁のある土地柄で、布屋の歴史の中にも平家と源氏に纏わる謂れが残るようです。
布屋 原酒造場
所在地 / ​岐阜県郡上市白鳥町白鳥991

美濃白鳥駅に戻り、折り返し駅の北濃駅まではここから3駅先で時間にすれば10分程か。

300型307号がチャギントンラッピング列車を連ねホームに到着。

北濃駅到着。

名古屋は春の陽気にうかれていますが、北濃駅周辺の樹々はまだまだスイッチを入れるタイミングを見計らっているようです。

ここが長良川鉄道の終着駅。

本来はここから山を越え越美北線と結ばれ、美濃路日本海側を結ぶ目論見でしたが結局叶いませんでした。

ここまでです。
海抜は446㍍で周囲の樹々の光景も僅か10分程下の郡上八幡とは随分違います。
ここから峠を越えた荘川方面にかけて春めいてくるは5月も間近な頃になります。

北濃駅の転車台。

現在は使われていませんが、明治35年(1902)にアメリカで製造された転車台で、現存するアメリカ製転車台としては日本最古のもの、現在はこうして観光用に保存されています。

北濃駅駅舎というか食堂というのか…、素朴な雪国の駅舎の佇まいを感じさせます。

冬枯れた山肌にフキノトウが芽吹く時期。

300型307号がチャギントンラッピング列車。
何度か乗る機会はありましたが、今回初めて始発駅から終着駅までの2時間半を制覇した。
ここから再びこの車両に乗って郡上の町に戻る事にする。

チャギントン自体知らないが、息子達に誘われこんな電車に乗ったよなぁ。
今時の子供達はこのキャラクターに包まれることがたまらないのかもしれない。
おやじとおばんには、ただ〃「景色が見えん」
2023/03/25