「津島社」丹羽郡大口町

神明社を後にして次の目的地秋田 津島社へは更に北に向かい、県道179号線を左に進むと県道右側に津島社の社標が現れます。

県道に面した津島社社頭は右に「村社 津島社」の社標があり、その先に注連柱がある。
間口が狭いので、車で探そうとすると見過ごすかもしれない。
もっとも、車で訪れても止め置く場所がない。
注連柱の先にニノ鳥居(1935)の石の神明鳥居があり、真っすぐ奥に伸びる参道の先に三ノ鳥居の姿がある。
間口は狭いながら、南北に長い社地を持った神社です。

明治24年とほゞ現在の鎮座地の比較。
長桜集落北外れにあたり、この地図上に鳥居の姿が現れるのは昭和43年以降から、それをもって創建時期を推し量るのは、神明社、金刀比羅社の例から見ても無理がある。
愛知県神社庁津島神社の解説があり、相変わらず結果。
「祭神 須佐之男

氏子地域 丹羽郡大口町:秋田、八佐
例祭日 10月第2日曜日」
とあった。
今回も大口村史を頼りに調べた結果は以下内容だった。
「津島社 大字秋田字屋敷越一番地
参道彌廣き屋敷越の地をよき處と氏子の尊崇日に深く永しへに鎮まり給ふは村社津島社である。
祭神 須佐之男
由緒 創立。勧請共に詳らかでない。
境内社
稲荷社 祭神 倉稲魂命猿田彦神、大宮比売神
秋葉社 祭神 火之迦具土神
と愛知県神社庁より詳細に書かれていた。
図書館に予約するか、あの分厚い本を買って下さいという姿勢のようだ。

ニノ鳥居左脇に小道があり、その小道と参道の交わる角に注連縄が架けられた覆屋が祀られています。
中には玉子のような石と宝塔のような石が安置されていますが、表面に文字が刻まれている様子はなく詳細は分からない。
境内北側にもこうした覆屋があり、同様に山神らしき石が祀られています。

両脇を建物に挟まれた参道を進み三ノ鳥居(1918)から境内の眺め。

参道脇の石灯籠、竿には大正6年(1917)と刻まれている。

鳥居をくぐると社殿が露わになる。
境内の主な建屋配置は、参道左から手水舎、神馬像、拝殿・祭文殿・本殿、本殿左に境内社二社が祀られています。
拝殿右には北側の道路から続く脇参道があり、そこに山神らしき石を安置する祠が祀られています。

手水鉢の龍は髭や角が立派だが、細かい造の鱗が印象に残る。

拝殿正面全景。
切妻瓦葺の妻入りで四方吹き抜けのもの。

社殿全景。
拝殿は梁間三間、桁行二間で妻壁などの装飾は控えたすっきりとした印象のもの。

拝殿額。

拝殿左から祭文殿・本殿と境内社二社。
祭文殿に渡廊の左右で一対の狛犬が守護する。

子連れ毬持ちの狛犬、年代は未確認ですが、使われている石や造形を見ると大陸で大量生産されるものとは違い、趣のある姿のものある。

本殿は一間社流造のようです。
祭神は須佐之男命。

本殿左の境内社
左が秋葉社で右が稲荷社。
創建時期など詳細は分からなかった。

北側参道の祠。

中に安置されている石、こちらも表面に何も刻まれてはいないが、ニノ鳥居脇の石とは違い青系で艶のある石。正体はやはり分からない。

拝殿前から社頭の眺め。
けっして広い境内ではないけれど、郊外の神社らしい長い参道を持ち、昔から集落の守り神として受け継がれてきた、そんな佇まいの神社です。

津島社
創建 / 不明
祭神 / 須佐之男
境内社 / 稲荷社(倉稲魂命猿田彦神、大宮比売神)、秋葉社(火之迦具土神)
所在地 / 愛知県丹羽郡大口町秋田1-106
秋田 神明社から津島社 / 神明社から北の​県道179号線沿いの社頭まで徒歩4分
参拝日 / 2024/01/26
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