今歩いて来た川澄地蔵方向を眺めます
環状線に近いながら、車り往来は少なく静かな街並みです
それはブロックで作られた四角い箱の様なお堂で、正面に赤い鉄の柵扉が付けられています
一見ごみ収集場所のにも見え、見過ごしてしまうような外観
お堂の前の電柱と閉じられた柵扉が相まって、近くの
川澄地蔵や
みやみち地蔵に比較すると
身近にありながら、どことなく閉ざされた印象を受けます
それほど外光が入らない薄暗い堂内、両脇に
馬頭観音と書かれた提灯が飾られ中央に一体の
馬頭観音が祀られています
これまで見て来たお地蔵様は、どれも綺麗な帽子や服を着せてもらい誇らしげでしたが
こちらの観音様は扉があるからでしょうか
何も纏っていない素の姿は、何かしら寂しげにも見えます
周りを壁で覆われ薄暗い事もあり、通りすがりの方も足を止めることなく立ち去っていかれます
お地蔵様を取り巻く環境は変わってきて、それらの面倒を見る習慣も薄れていくなかで
今だに引き継がれ、残っているだけでも素晴らしい事だと思います
この地を見守り続けた
馬頭観音、地域の
文化財としてこれからもそこにいて欲しいものです