ここは祭礼で曳き回される山車が乗り入れるためのもの。
短いながら傾斜があり、山車の出入りには酷な坂で曳き回しの見所となっているようです。
朱塗りの両部鳥居はニノ鳥居で、ここから南に続く参道に石の明神鳥居がある。
鳥居右に社号標があり、手水舎は左にあるようです。
左のスロープ沿いに手水舎がある、祭礼の事を考えての配置だろう。
どう見ても鳥居側から利用するように配置されていないようです。
八幡神社は指定文化財が多く、覆殿の中にある三間社流造の本殿はじめ棟札や祭礼絵図、社地絵図など有形文化財に、絵馬が有形民俗文化財と半田市の指定を受けている。
また、毎年3月下旬の土曜・日曜に行われる乙川祭礼行事では、八幡神社から若宮神社へ御神体が移動する「神輿渡御」の際には4輛の山車が警護のため曳き回されるそうで、無形民俗文化財に指定されている。
拝殿から幣殿の眺め。
解説によれば「御祭神の神功皇后が子安・安産の神さまで、その御神徳と岩田帯にあやかり、この岩を撫でる事で御利益がある」という。
正面に結界が張られた一画と手前の石の社は猿田彦神社。
奥には境内社七社が祀られている。
七社全景。
流造、神明造、板宮造りと造りは様々。
その左に熱田太神宮社と……白猫に山祇社。
上は境内社横から覆殿と拝殿方向の眺め。
本殿は見て取れない。
下はニノ鳥居から一ノ鳥居方向の眺め、社頭には入水上神社と刻まれた社号標と狛犬がいる。
鳥居扁額は「八幡社」とあった。
山車はこの参道を経て、八幡神社と若宮神社を曳き回される。
拝殿左斜めから社殿全体の眺め。
再建時期が違うのか、幣殿は木造の入母屋平入でその先の切妻の覆殿と並んでいます。
境内飛騨の端に脇参道があり、絵馬掛けと多賀社が祀られています。
ニノ鳥居前の参道左に格納庫。
3月の春の乙川祭礼は無形民族文化財に指定され、地域で組織される浅井山宮本車、殿海道山源氏車、南山八幡車、西山神楽車の4輛の山車が、ここ乙川八幡神社に集結し、御神体を載せた神輿が若宮神社まで移動する際の守護として巡行されるそうです。
この格納庫に保管される山車は源氏車と呼ばれ、1852年(嘉永5)岸幕善次郎によって建造または改修を受け、今日に至るまで幾度かの補修を受け引き継がれている。
下はニノ鳥居脇に掲げられていた「乙川祭礼行事」解説。
半田市内の祭礼の中では古い由緒来歴を持つと云う。
「乙川祭礼行事」、一度は目にして見たいものです。
2021/9/24
乙川 八幡神社(入水上神社)
創建 / 不明
祭神 / 主 応神天皇,神功皇后,厳島姫命,多岐理姫命,多岐都姫命。
境内社 / 猿田彦神社、伏見稲荷大社、松尾大社、熱田太神宮社、山祇社、秋葉神社、天満神社、金毘羅社、多賀社
所在地 / 半田市乙川殿町97
関連記事 /