名古屋市中村区日比津町2「秋葉社」
上は水神社で使用した地図に今回の目的地秋葉社の位置を落として見ました。
所在地は中村区日比津町2-9、水神社からだと東に10分もかからない距離にあります。
旧街道や古い街並み歩いていると「南無妙法蓮華経」と刻まれた石標を見かけることがある。
日蓮宗の題目を石標や自然石に刻んだもので、その文字は「法」の字以外の筆端が延びる独特の文字で、その形態から髭題目とも呼ばれるそうだ。
光明点書法と呼ばれるこの書法、仏の慈悲の光が四方八方に広がる様子を表したものと云われます。
日蓮宗では法華経に帰依する意味で「南無妙法蓮華経」の題目を唱えると、その功徳により成仏するとされ、この題目を紙に書き留め本尊としたり、石塔に刻み寺や村々の辻などに立てられたものがこの石標。
写真の髭題目は1847年(弘化4)のもの。
今回、日比津町を歩いて見てこうした髭題目を幾つか見ることが出来た、全部で何基あるのか分からないが、この町の路を全て踏破すれば全体数が見えてくるだろう。
因みにこの場所から東に進むと別の髭題目が立てられています。
今回はこの南側に隣接する「秋葉社」を掲載します。
日比津町 秋葉社全景。
日比津二区集会所も兼ねているようですが、集会所前の常夜灯の竿には秋葉神社と彫られている。
切妻瓦葺で妻入りの集会所の向拝軒下には秋葉社の額が掛けられているのでそれと分かる。
集会所のガラス越しに内部を覗かせてもらった。
内部は対面する出口扉の先に祀られた社の姿と常夜灯が確認できた。
扉の上には二頭の龍が飾られていた、龍神を祀るのか定かではないが、火伏の神と水を司る龍、この一画を禍から守護するには最強かもしれない。
集会所右から後方にある神域の全景。
本殿域は石垣で一段高く積まれ、周囲は玉垣で囲み板宮造りの赤い社が祀られている。
手前の常夜灯は入口のものに比べ、年季が入っている様に見え、竿に文字が刻まれているように見えるが写真では分からなかった。
この秋葉社、冒頭の地図にも印はなく、由緒等の情報は分からない。
秋葉社と後方の髭題目の全景。
何もわからず、自分の中では空模様同様のモヤモヤが残るけれど、地図に載っていない秋葉社と出会ったことだけでも雲間から陽光が差し込んだような気分だ。
秋葉社(日比津2)
創建 / 不明
祭神 / 不明
所在地 / 名古屋市中村区日比津町2
参拝日 / 2022/09/02
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水神社から徒歩ルート / 東へ徒歩約10分程度