名古屋市中川区中野新町 『神明社』

前回掲載した知立神社から北へ、国道1号線を越えた中川区中野新町に鎮座する神明社に向かいます。
徒歩での移動時間は約5分程で社頭に着くことができると思います。

上は今回掲載する中野新町「神明社」の位置を示してあります。
所在地は江戸時に作られた中野外新田に鎮座し、明治22年(1889)に合併に伴い八幡村大字中野外新田、大正10年(1921)の名古屋市編入に伴い中野新町に改称されたようです。
上の地図は大正時代の地図に鎮座地を赤枠部分で落としたもの、当時の地図には神社の印はなく、少し東の中野外新田集落、現在の福舟町に明治の頃からひとつだけ鳥居の印がみられます。
福舟町を歩いていないので定かではないですが、地図上ではこの地に神社はないようです。
現在地に鳥居が現れるのは昭和初期になってからでした。

尾張志に目を通すと「神明ノ社 八劔ノ社 中野外新田にあり」とだけ記されていた。
ここで云う八劔ノ社は中川運河を越え、中川区八剱町の八剱公園に現在も鎮座しています。
創建時期は定かではないが、中野外新田開拓(1634)に伴い現在の福舟町に祀られ、その後運河沿いの区画整備に伴い現在地に遷座したものと思われます。
愛知県神社庁から調べて見た、登録されていたが祭神、氏子域、祭礼日のみの掲載だった。

上は知立神社の西側の通りを北に進んだ、国道1号線昭和橋2交差点方向の眺め。
国道の先の住宅街の先に大きな樹が見えます、目指す神明社はあの場所に鎮座しています。

社地南西角から境内の眺め。
樹高が何㍍あるが定かではないが、住宅街にあってこの樹は存在感がある。

南向きに社頭を構え、訪れた時は神明社の神社幟がはためいていました。

神明社社頭から境内の眺め。
左に大正11年(1922)「村社 神明社」の社号標が立ち、石造の神明鳥居を構えています。

参道脇の手水鉢、寄進年は見ていません。

境内東側から社殿全景。
拝殿と幣殿、本殿が主なもので、本殿左側に境内社一社が祀られています。
鳥居横と本殿横に高く聳えた松の木が印象に残ります、どこに出向いても楠が多い中、この威容は珍しい存在かも知れない。

参道から拝殿方向の眺め、拝殿手前に常夜灯、狛犬が安置されています。

拝殿と狛犬
梁間・桁行共に三間の四方吹き抜けのもので、破風飾りに桐紋が入れられています。

狛犬は子持ち・毬持ちのもので昭和3年(1928)に寄進されたもの。
昭和初期に遷座した際に寄進されたものと思われます。

拝殿から本殿方向の眺め。
神社に由緒を記したものは見当たりませんが、神明社なので祭神は天照皇大御神
こちらで参拝。
燈籠の鉄の囲いはともかく、鍵が掛けられた鉄の扉に違和感を感じます。
過去にそうさせる出来事でもあったのだろうか。
神社仏閣の銅板すら盗難に遭う時代、やがて神社は玉垣ではなく、背の高い鉄柵で囲われる時代が訪れるのだろうか。貧しい国になったものだ。

本殿左の境内社
社名札はなく、詳細は不明。

神明社本殿、6本の鰹木と内削ぎの千木の神明造。

拝殿から社頭方向の眺め。
中野新町のほゞ中央に鎮座するこの地の氏神様です。

神明社
創建 / 不明
祭神 / 天照皇大御神
境内社 / 不明社一社
祭礼日 / 10月9日
所在地 / 名古屋市中川区中野新町5-77
参拝日 /2024/05/09
徒歩ルート / 知立神社から北へ、国道1号線を越えて神明社まで​​徒歩5分程度​​​​​
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