八幡社 (春日井市大泉寺町)

春日井市大泉寺町「八幡社」
 「大泉寺町御嶽神社」の前を南北に続く下街道、街道を挟んだ東側に鎮座するのが「八幡社」

既に参拝した御嶽神社、天王社ともに駐車場はありません。
 街道の道幅は狭く、生活道路でもあり路駐は避けたい、八幡社には小さな駐車場があり地元に迷惑をかける事はないかもしれない。

街道沿いに社頭を構える八幡社。
 社地は国道155線から北側に緩やかな丘陵地が続き、丘陵地のほぼ頂にあたり、これより北側は大学のキャンパスと接している。

郊外の神社らしく南北に緑豊かな社叢と広々とした社地を持っている。
 後で分かった事ですが街道沿いのこの参道、実は脇参道のようで南側に杉並木が続く長い正参道がある。

西参道の石の明神鳥居。

 参道は左に折れ、その先が伽藍が広がる。

額は「八幡社」

鳥居をくぐって伽藍を見渡す。
 長い正参道から境内に至ると最初に現れるのは石の蕃塀で控え柱を持つ立派なものだ。
正参道を歩いて見る。

傾斜をそのまま利用しているので社殿へはこの石段を上ります。

石段から南は趣のある杉並木が残され社頭に至るのだが、社頭から南は企業の敷地のようで一般道に接していないようだ。
 脇参道が実質的な正参道のようだ、境内に戻ろう。

境内全景。
 境内は二段となっていて、下の段に手水舎、一段上がって中央に社殿、右側に社務所を持つ立派な伽藍を持っている。

手水鉢から拝殿方向を眺める。
 黒光りした龍はいるがお休みしているようだ。

拝殿全景。

自分と同い年の狛犬、筋肉モリモリ逞しい姿をしている。

石段を上がって拝殿正面の全景。
 近年建て替えられたのだろう、コンクリート造りの綺麗な外観。
南向きに建つ拝殿から本殿がひとつながりで蕃塀もあり典型的な尾張造り。

境内右の西向きに建てられた社務所
 この建屋の左から本殿域右の境内に繋がっている。

境内左に東向きに板宮造りの境内社が並ぶ。
 参道はじめ多くの燈籠その他が寄進されていますが、手前の八幡型は昭和に入って寄進されたものが多く、数は少ないが正参道の西の屋型の燈籠や百度石などはそれ以前に寄進されたものと思われます。
手水舎脇に昭和62年(1987)の八幡社改築碑を見かけたが、この八幡社の創建等詳細はよく分からないが、冒頭の明治24年(1891)当時地図にも示されている事から、江戸時代にまで遡ると思われます。
 
 江戸時代のこの辺りは尾張国春日井郡大泉寺新田村、幾つかの地史から春日井郡で調べて見たが大泉寺の記述は見つかるが八幡社に繋がる記述は見つからなかった。

一説に天正9年(1581)の創建、昭和40年代当地へ移築改修とも云われるが、明治の地図には既に鳥居が記されている事、昭和初めの寄進物の数々、昭和62年(1987)の八幡社改築碑などから見るとそれはどうだろうか。
 これだけしっかり整備されている八幡社だけに、運よく宮司とお会いできればスッキリする話だと思う。
 ここでは創建不明としておきます。

左から

秋葉社金比羅神社津島神社

拝殿前を守護する整った容姿の狛犬昭和3年(1928)に寄進されたもの。

拝殿唐破風向拝など所々に施された金色の飾り金具が嫌みのないアクセントになっている。

社殿外周はぐるっとひと回りする事ができる。
 銅板葺の本殿は5本の鰹木と外削ぎの乗せ千木が施され、屋根の連なりと曲線が綺麗。

社殿側面全景。
 周囲を高い塀が取り囲み、本殿域を見通す事は出来なかった。

本殿域右に燈籠が立っていて、石段が杜に続く、その先の高みに冨士淺間大神祈祷神璽の社。

拝殿前から南の参道方向の眺め。
 創建は不明ですが、綺麗に手入れされた境内と伽藍は大泉寺町の住民から古くから崇敬され続けてきた氏神様。

大泉寺町 八幡社
創建 / 不明
祭神 / 応神天皇
所在地 / ​春日井市大泉寺町70-2
公共交通機関アクセス / JR中央線神領」降車、​​バス又は徒歩で約40分
参拝日 / 2022/10/05
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