三重県四日市市西町『延命地蔵』 

三重県四日市市西町「延命地蔵堂」

過去に掲載した四日市市久保田の「窪田神社」から三滝川右岸堤防を30分程下流に向かいます。
 ここまでは国道477号線沿いに歩く場面が多いので車には注意したい。

近鉄名古屋線の橋脚をくぐり、その先の歩道橋を上ると堤防沿いに一本の巨樹が聳えています。
 最近はでかい樹を見るとなんでも楠に見えてくる。
傍でじっくりと見ていないのではっきりしませんが、立派な幹は艶々で楠ではなさそう。
 保存ジュリストには載っていなかったが威風堂々した立派な樹だ。
四日市市西町の「延命地蔵堂」は右の堤防道路の右に見える杜の中に佇んでいる。

延命地蔵堂」は赤のラベルの位置。
 残念ながら地図に記されていないのでいつ頃祀られたものなのかは推測が出来ません。

地蔵堂の前の通りは三滝川沿いに東西に延びる「菰野道」と呼ばれる旧街道。

 かつての東海道四日市宿の陣屋があった四日市市北町交差点から始まり、西方の菰野町菰野に至る約11㌔の街道で、そのほとんどは三滝川と金渓川沿いに続いています。
四日市側から「菰野道」、菰野側からは「四日市道」と呼ばれていたようです。

延命地蔵堂」全景。

 瓦葺の方型の堂は地蔵堂としてみれば立派なもので、手入れも行き届き地元で大切に守られているのが窺われる。
右側の建物は西町会館、住民のコミュニティーの場となり人の往来も多いだろう。

堂前には二つの手水鉢が置かれており、樹々の間に隠れるように龍がいる。
 生憎お休みの様です。

拝所から堂内の眺め。
 軒下に吊るされた鰐口は小さいがいい音色をしていた。
ここ何年か鰐口にしても鈴にしても満足に鳴らしたことがなかった、久し振りかもしれない。
 もう紐は巻き上げておく必要はないように思うし、龍に仕事をさせる時期に来ていると思うのだが…

堂内は中央に金色に輝く厨子の中に一体、両脇に二体の三体の延命地蔵が安置されています。

中央の延命地蔵顔王大菩薩像。
 厨子の中に納められ像の大きさや表情などは読み取れないが彫は浅く、年代は古そうな感じがします。

左右の地蔵も赤い帽子と前掛けが付けられ、綺麗な羽織が掛けられ姿は拝めない。
 僅かに顔が見えるが、穏やかで優しそうな表情をされているようだ。
延命地蔵の御顔の様に穏やかな人生を歩みたいものだ…家族分賽銭奮発、合掌。

延命地蔵
建立 / 不明
本尊 / 延命地蔵顔王大菩薩
所在地 / ​三重県四日市市西町12−12
参拝日 / 2022/06/10
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