9月に入っても相変わらず暑い日が続いています。
外に出かける気分ではないが、写真の在庫もないことだし、矢作川のシラハエ釣りを目的に気合を入れて出かけてきました。
目的地は8月に訪れた豊田市枝下町、そこから県道11号線で矢作川上流を目指しました。
写真は阿摺ダム下流約1kmほどの豊田市富田町足ノ沢地内の矢作川の様相。
普段なら澄んだ流れの矢作川ですが、この日は土砂交じりの濁った流れで、釣りやカヌーを繰り出す気分にはなれない。
上の看板から県道を挟んだ北側の眺め。
写真左側の道の入口に社号標が立っていることに気付き、車を停めたままにして神社に向かってみました。
県道脇の参道口、右手に「村社 八柱神社」の社号標が立てられています。
参道はここから集落を抜け、右手の小高い山に続き、社殿は約400mほど進んだ山中に鎮座しています。
写真撮影データでは参道口から神社の鳥居まで徒歩で10分ほど先にあります。
軽四駆なら行けなくもないと感じるかもしれませんが、この先幅員は狭くなり、転回スペースもないので戻りはバックです、冒険はしない方が賢明です。
参道中ほどの光景。
切通の周囲は竹や広葉樹が生い茂り、何やら不穏な気配を感じさせる道です。
八柱神社に訪れる前に、良からぬ想像を掻き立てる出来事がありました。
それは矢作川左岸の豊田市国附町下高瀬付近を走行中、山の斜面から大きな雌鹿が車道に下りてきて、急ブレーキを踏むことになりました。
鹿も車に吃驚して車道で一瞬睨みあっていましたが、すぐに山に戻っていきました。
夜間ならともかく、人里近くの日中でも鹿は動き回っているのです。
写真撮れば良かったと後悔したが、時間にして僅かなものだろう、一方で熊や猪でなく良かったと安堵する場面が脳裏に刷り込まれています。
余談ですが、長い渓流釣りの経験でも、大型の野生動物と対峙したことはあっても、こんな里山で日中に対峙する経験ははじめての事。
周辺の田畑では電気柵が張られ、極端な例で田畑と住居全体を柵で囲みその中で人が活動している場面も見受けます。
過剰な保護と猟師の減少で、食べなくなり個体数が増えすぎていることを実感します。
個人的感想として鹿の刺身は絶品、熊は固い、猪は臭いそんな印象です。
話がそれた、拍手をしながら山道を進む事にします。
枯れ枝や枯れ葉の堆積する参道を更に5分程進むと森は開け、鳥居の姿が現れます。
高い幟立てと、それを凌ぐ高さの二本の杉が聳えています。
鳥居から社殿の眺め。
山の中腹から氏子の集落を見下ろすようにひっそりと佇んでいます。
鳥居の柱に「三庚子年」とあったが元号が読み取れなかった。
恐らく明治三十三年の寄進かと思われます。
鬱蒼とした森の中の境内から社殿方向を見上げる。
古来里俗産土神として崇敬する。
本地仏観音像をまつり八王子観音と称した。
明治制度改めにより廃止し明治二年国附の八柱神社より分霊を請け改めて八神を祀る。
同五年十月、村社に列格した。
覆殿入口左側に手水鉢が置かれていますが、境内に狛犬の姿はありません。
ここに祀られているのは五男三女神。
猿投山周辺には八柱神社や八王子神社が多く祀られているように思えます。
古来の富田町の産土神として本地仏観音像を祀ってきた八王子観音。
往時の姿と崇敬対象は違うかもしれないが、地域の産土神として大切に受け継がれています。
今回、分霊を請けた「国附の八柱神社」にも参拝しているので日を改めて掲載する事にします。
集落から少し離れた山中にありながら、参道は蜘蛛の巣もなく、人の往来があるようで、境内も人の手が入っているのが良く分かります。
『八柱神社』豊田市富田町芦ノ沢
創建 / 応永十年(1403)
祭神 / 天忍穂耳命、天穂日命、天津彦根命、活津彦根命、熊野櫲樟日命、市杵島姫命、湍津姫命、田心姫命
境内社 / ・・・
氏子域 / 豊田市富田町
例祭日 / 10月第2日曜日
所在地 / 豊田市富田町足ノ沢160
猿投グリーンロード枝下ICから八柱神社まで・車ルート / ICを降り枝下町舞木道交差点左折、県道11号線で4.4km直進、新富国橋をくぐった左。移動時間6分。
参拝日 2025/9/8
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